
「RISE164」(1月28日、東京・後楽園ホール)のメインイベントで行われた「RISEスーパーフェザー級(-60kg)タイトルマッチ」で王者チャンヒョン・リー(韓国/RAON)が延長にもつれ込む激戦の末、常陸飛雄馬(TARGET SHIBUYA/同級2位)を判定で破り2度目の防衛に成功した。
リーは2017年には野辺広大を破り王座を獲得。しかし2020年からの新型コロナウイルスの感染拡大による入国規制などで来日することができない時期が続き、昨年7月に約2年7カ月ぶりに来日。暫定王者となっていた一馬をKOで破り王座を統一。10月には「RISE WORLD SERIES 2022」で中村寛にKO勝ちを収めている。
常陸は2019年7月から一つの引き分けを挟み8連勝。その間、7つのKO勝ちを記録。現在3連続KO勝ちを収め、今回の挑戦にこぎつけた。

1R、リーが圧をかけて前に出る。常陸は左ミドル、リーは右ロー。リーが詰めて左ジャブ。これに常陸がカウンターで右ストレート。圧をかけるリーに対し足を使う常陸。リーは詰めてパンチの連打も常陸は上体を揺らしてクリーンヒットは許さない。前に出てパンチのリーに常陸はカウンターで右フックを当てていく。常陸の右フックとリーの左フックが交錯。常陸の右のパンチがリーの顔面をとらえる場面が増えてくる。オープンスコアはジャッジ2人が10-9で常陸を支持。
2R、圧をかけるリーはローからパンチにつなげていく。常陸は足を使ってかわしながらジャブ。リーがコーナーに詰めてパンチも常陸はカウンターで右フック、左フックをクリーンヒット。しかしリーも左フックをヒット。詰めるリーに常陸の左フックがヒット。常陸は左ボディーもヒット。リーは常陸をコーナーに詰めて右ローからパンチも常陸は左右のカウンターを的確にヒットさせていく。オープンスコアは3者とも10-9で常陸。

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3R、圧をかけるリーの攻撃をかわした常陸は左ジャブ、右フック。リーは常陸をコーナーに詰めるが常陸はここも巧みに上体を揺らしクリーンヒットを許さない。それでもリーは強烈な右ローからパンチを放っていく。クリーンヒットこそ少ないものの、リーの圧を受け続けてきた常陸の動きが鈍り始める。オープンスコアは3者とも10-9でリー。
4R、常陸にとってはここから未知の領域に。リーは圧をかけてジャブ、右ロー。常陸もパンチを返していくが、リーの重いローが徐々に効いてくる。徹底的に右ローから左右のフックを当てていくリー。常陸はそれでも終盤、左フックをクリーンヒット。しかしここまでのような威力はない。リーは前に出てローを蹴り続ける。オープンスコアは2人が10-9でリー。戦前の予想通り、後半になりリーが完全にペースを握る。

5R、リーが圧をかけ右ストレート、そして右ロー。常陸もパンチを返すがリーはすぐにロー、そしてパンチを連打。常陸がパンチを放っていくが序盤のようにクリーンヒットはできない。リーの前蹴りでスリップダウンの常陸。最後の打ち合いの中でもリーは右ローで常陸にダメージを与えていく。打ち合いの中、終了のゴング。
判定は49-48、48-48、48-48と1人がリーも1-0のドローで延長へ。
延長ラウンドもリーが圧をかけて前に出る。リーのワンツーのストレートが日立をとらえていく。手数が出ない常陸はカウンターを狙うも、ガス欠気味でなかなか当てられない。リーは残り1分で猛然とラッシュ。左右のパンチが常陸の顔面を襲う。残り30秒、常陸も打ち返すが、リーのパンチが的確に常陸の顔面をとらえる中、このラウンドも終了。
判定は3者とも10-9でリーを支持。リーが激闘を制した。
