
「RISE164」(1月28日、東京・後楽園ホール)でスーパーフライ級王者の大﨑一貴(OISHI GYM)とフライ級王者の田丸辰(TRY HARD GYM)が揃ってムエタイからの刺客を返り討ちにした。大﨑は試合後のマイクで改めて「RISE ELDORADO 2023」(3月26日、東京・有明アリーナ)での世界戦の実現をアピールした。
大﨑はムァンコーン・ブームデックシーン(タイ/Boomdeksean)と対戦。ムァンコーンはChomrom muayesan 108ポンド王者でフックとローでガンガン前に出る攻撃的なムエタイスタイルは“ロッタンを彷彿とさせる”と評されるほど。21歳にして120戦80勝34敗6分の戦績を誇る。
1R、ムァンコーンは右ローから左ジャブ、ワンツーにつなげていく。大﨑も右ロー。ムァンコーンの打ち終わりに右ロー、左ジャブを返す。ムァンコーンは左ジャブを突いてから左右のボディー。大﨑も左インロー、左フック、左右のボディーを返す。ラウンド終盤、大﨑が左フック、右アッパー、そして左インローを多用。右ローを効かされたムァンコーンがスリップダウン。そして大﨑はバックスピンキックをボディーにグサリ。これで動きが鈍ったムァンコーンに右ローを追撃し左フックで大﨑がダウンを奪う。

2R、ムァンコーンは前に出て左ハイからパンチを連打。ガードを固める大﨑にムァンコーンは右ロー、左右のボディーを連打。大﨑は右インローから左右のボディー。なおも上下に散らしてムァンコーンを追い詰め、最後は右ローから右ストレートでダウンを奪う。立ち上がったムァンコーンを大﨑はなおもロープに詰めて上下に散らし、右フックで2度目のダウンを奪う。ここも立ち上がったムァンコーンだったがガードを固めてしのぐのが精いっぱい。大﨑がコーナーに詰めてパンチのラッシュを放ったところでレフェリーが試合を止め、大﨑がKO勝ちを収めた。大﨑はこれで2019年5月からの連勝を「16」に伸ばした。
大﨑は試合後のマイクで「2023年1発目からいい勝ち方ができた。今年も全勝で行こうと思っている。3月に志朗選手がタイ人とタイトルマッチをやるが、僕もそれを目指しているし、今日は倒せるところを見せることができたので、3月にタイトルマッチ、伊藤代表お願いします」と本部席の伊藤隆代表に「RISE ELDORADO 2023」での世界戦実現をアピールした。

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田丸はクンスックノーイに2-0の判定勝ち
田丸はクンスックノーイ・ブームデックシーン(タイ/Boomdeksean)と対戦し、2-0の判定勝ちを収めた。
クンスックノーイはChomrom muayesan 112ポンド王者で双子の兄弟のクンスックレックとともに注目を集めるファイター。17歳にして92戦69勝19敗4分のキャリアを誇る。今後はラジャダムナン、ルンピニーの2台スタジアムのタイトルを狙っていく存在だという。
1R、オーソドックスのクンスックノーイはサウスポーの田丸にいきなり右ミドル。田丸も左ミドルを返し、さらに左ストレート、右ボディー。クンスックノーイが右ミドルで先に仕掛けるが田丸はカウンターでパンチの連打。クンスックノーイは飛び込んでボディーにヒザもパンチを合わせる田丸。クンスックノーイが右ミドルを蹴れば田丸も左の三日月蹴り、そしてボディーブロー。ともにボディーを赤くはらす。

2Rもクンスックノーイの右ミドルにパンチを合わせる田丸。クンスックノーイは左ハイ、ヒザと散らすが、田丸はロープに詰めてパンチの連打。クンスックノーイは左ミドルも田丸はすぐに左インローを返し、パンチの連打で追い込んでいく。田丸はクンスックノーイに右ミドルを“蹴ってこい”と挑発。そこにパンチを合わせ、左ハイはしっかりガードの田丸。田丸の左インローでクンスックノーイの左内ももが赤くはれる。
3R、グローブを合わせた瞬間に右ミドルのクンスックノーイに田丸も蹴りで応戦。左内もものはれがひどいクンスックノーイはサウスポーに構え、ともに左の蹴り合いに。クンスックノーイは右ミドルも田丸はパンチをすぐに返していく。田丸はロープを背負わせ狙いすました左ストレート。クンスックノーイの右ミドルをキャッチしてからの左ストレート、左インローを返していく。最後までミドルを蹴り続けるクンスックノーイだったが、田丸はきっちりとカウンターを合わせ続けた。
判定は30-29、29-29、30-28の2-0で田丸が勝利を収めた。
