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松たか子の所作の美しさに魅了!司馬遼太郎の名著を役所広司主演で映画化した「峠 最後のサムライ」に見る微笑ましい夫婦像

HOMINIS

新選組副長・土方歳三の生涯を描いた「燃えよ剣」をはじめ、これまでに数々が映像化されてきた司馬遼太郎人(※「遼」は正しくは「二点しんにょう」)の歴史小説。中でも、”知られざる英雄”河井継之助の生き様を描いた名著「峠」の初映画化として大いに話題を集めたのが、WOWOWシネマにて2月4日(土)に放送される「峠 最後のサムライ」だ。

コロナ禍の影響により3度の公開延期を経て2022年6月に劇場公開された本作。主人公である越後の小藩、長岡藩の家老・河井継之助は、新政府軍と旧幕府軍による戊辰戦争で日本中が二分される中、戦争を回避するため、武装中立を目指した人物だ。

坂本龍馬、西郷隆盛ら、歴史にその名を残す傑物たちと比べ、一般的な知名度こそ劣るが、世界的な視野とリーダーシップでは龍馬と並び称され、敵対していた西郷隆盛や勝海舟さえもその死を惜しんだといわれる”英雄”だ。

司馬遼太郎の名著「峠」の初映画化「峠 最後のサムライ」

(C)2020「峠 最後のサムライ」製作委員会

世界的巨匠・黒澤明監督の下でキャリアを積んだ小泉堯史監督が、これまで同様、”黒澤組”ゆかりのスタッフを結集させて臨んだ今作。民の暮らしを守るために戦争を避けようと奔走するも、和平を願った談判は決裂。やがて、5万人という大軍を擁する西軍(新政府派)との”最後の戦い”に身を投じる継之助の姿をまざまざと描き出していく。

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主人公の継之助をさすがの説得力で体現したのは、名優・役所広司。力のある眼差しや落ち着きのある声など、貫禄たっぷりな存在感もさることながら、随所で垣間見せる温厚かつチャーミングな笑顔は親しみやすさを滲ませる。カリスマだが人間味に溢れた、理想的なリーダー像を浮かび上がらせた。

また、劇中では家庭人としての継之助にもフォーカス。多忙の夫を信じ支える妻・おすがを松たか子が演じており、凛とした佇まいで”良き妻”を体現した。言わずと知れた歌舞伎の名家に生まれ、日本舞踊も精通する松だけに、着物の着こなしや時代劇ならではの所作は、さすがに見事で目を引くが、小泉監督が特に絶賛したというのが、”カンカン踊り”の手先の美しさ。

これは、継之助がおすがをお座敷遊びに連れて行き、芸者とのカンカン踊りに興じる場面。夫に促されるままに楽しそうに踊る姿にも魅了されるが、「本番一発OK」だったという松の手先の美しさは見惚れてしまうほど。2人の微笑ましい夫婦関係もよく表れた名シーンとなっている。

「峠 最後のサムライ」

(C)2020「峠 最後のサムライ」製作委員会

また、他の顔ぶれもとにかく豪華キャストが勢揃い。黒澤組と縁の深い仲代達矢は、継之助が仕える長岡藩の前藩主・牧野雪堂役で出演。仲代が主宰する無名塾の塾生だった役所との師弟共演も見どころだ。一方、「今まで演じたことのないタイプのキャラクターを演じてもらいたい」という意図から、長岡藩を戦へ向かわせることになる土佐藩士・岩村誠一郎役には、吉岡秀隆が起用。温厚なイメージを覆すような短気で強情なキャラクターで新たな境地を開拓している。

この他にも香川京子、田中泯、佐々木蔵之介といった実力派たちの共演で激動の幕末を活写した「峠 最後のサムライ」。理想のリーダーとして今なお支持され続ける河井継之助の生き様はもちろん、その夫婦の在り方、幕末の人間模様にも着目しながら振り返ってみたい。

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