
オーストラリアの国立公園で、自然保護官が巨大なヒキガエルを発見した。体重は2.7kgと人間の赤子サイズに匹敵する。
自然保護官が公園内を移動中、道路を横切ろうとする固有種のヘビがいたので、車を降りると、地面に巨大な茶色い岩のような物体が!
最初は誰かがいたずらで置いた何かと思ったそうだが、ちゃんと呼吸をしている。よく見ると、それは外来種である「オオヒキガエル」であることがわかったそうで、そのサイズ感に驚愕したという。
6-Pound Cane Toad Found in Australia Named Toadzilla
オーストラリアの国立公園で発見された巨大なオオヒキガエル
クイーンズランド州北部、コンウェイ国立公園で道を整備していた自然保護官(レンジャー)のカイル・グレイさんはとにかく驚いた。標高393メートルの地点で、巨大でイボイボした茶色いオオヒキガエルが、どてんと土の上に座っていたのだ。これまで、こんなに大きいカエルを見たことはないという。
グレイさんらレンジャースタッフは、車で移動中、道を渡ろうとするレッドベリードブラックスネークがいたので、車を止めて降りたところ、そのすぐそばでこのオオヒキガエルを発見したそうだ。
置物かと思われたが近づいてみると息をしている。驚いて上司を呼んだグレイさん。彼女は、ヒキガエルを掴もうと手を伸ばしたとき、信じられないほど重かったという。
重さを測ってみたところ2.7kgあった。長さは25cm、これは人間の新生児に匹敵するサイズだ。
世界最大のヒキガエルである可能性
ギネスブックによると、オオヒキガエルの最大記録は2.65kgだそうで、だとするとこのカエルは世界記録を更新したこととなる。だが公式の測りで計測したわけではないので記録はされないため、ちょっと後悔しているというグレイさん。
彼らはこのオオヒキガエルをゴジラをもじって「トッドジラ(Toadzilla)」と名付けた。トッドはヒキガエルの意味である。

こちらは別の大型オオヒキガエル photo by iStock
オオヒキガエルは安楽死処分に
北半球に生息するオオヒキガエルはオーストラリアでは外来種だ。1935年害虫を駆除するために同州に導入されたが、他の野生動物に壊滅的な被害を与えたため、今では特定外来生物として駆除対象となっている。オオヒキガエルは口に入るものなら何でも食べる。捕食対象は昆虫だけでなく爬虫類、小型の哺乳類も含まれる。
またアルカロイドを主成分とする毒を持っており、その毒性は非常に強く、人間でも目に入ると失明したり、大量に体内摂取すると心臓麻痺を起こすこともある。
メスのオオヒキガエルは1シーズンに最大3万個の卵を産み、野生では15年生きるものもある。メスの方が大きく成長する。
ということで、今回発見されたオオヒキガエルは、自然保護管らの手で安楽死させられたそうだ。その後ブリスベンのクイーンズランド博物館に運ばれる予定だという。
References:Poisonous ‘world’s largest toad’ branded ‘Toadzilla’ found weighing a whopping 6lbs – Daily Star / Giant cane toad found in Conway National Park in north Queensland weighs 2.7kg – ABC News / written by parumo