
image credit:@entop4670/youtube
アフガニスタンで車?しかもバットマンが降りてきそうなスーパーカーとはずいぶん意外だ。そもそも車メーカーあったんだ、って感想が先走るのは私だけかな?
車愛好家で話題のこちらは、今月初めにアフガニスタンのメーカーが披露した「Mada 9」という漆黒のスポーツカー。
記念すべき第一号モデルは地元エンジニアと協力して開発に5年もかけて完成させたもの。なおエンジンはかつてのトヨタ カローラと同じなんだそうだ。
武装勢力タリバンも公認のアフガニスタン初のスーパーカーとは?
地元のエンジニアと開発。アフガニスタン初のスーパーカー
噂の「 Mada 9」はアフガニスタンの首都カブールを拠点とするメーカーEntop 社が今月初めに披露したもの。アフガニスタン初となるスーパーカー。その記念すべき第一号モデルはあのバットマンが乗りこなす漆黒のバットモビールっぽいスタイルだ。

海外メディアによると、この車の開発期間は約5年。Entop社のスタッフと地元の職業訓練校で学んだエンジニア30人以上が協力し手作りで製作したという。
だが現時点で公開中の映像からうかがえるのは外観ぐらい。それ以上の詳細はまだわかっていない。
Entop社のYoutube公式アカウントより。アフガニスタンの現状を想起させるMada 9の短いCM
SMOKE!
Mada 9のエンジンはトヨタ製。カローラの中身と同じ
なお職業訓練校代表のグラム・ハイダル・ シャハマット氏によると、Mada 9はリアエンジンだそうだ。エンジンはなんと従来のトヨタ カローラと同じ、トヨタ自動車製1.8リッター4気筒NAエンジンで、軽量複合材に囲まれたパイプフレームの中央に収まってるとのこと。
またサスペンションはF1スタイルのプッシュロッド式とみられる。
知識の有用性を広めたい。自国のイメージアップにも期待
この車の販売価格はもとより量産予定すら不明だが、Entop 社 CEOムハンマド・リザ・アフマディ氏は、地元のインタビューにこう語る。この車で知識の有用性を多くの人に広めたい。政治的な問題は多々あるが、世界に対するこの国のイメージアップを期待している。
さらに同氏は、Mada 9の輸出販売の可能性もあげ、今は国内だけでなく世界中で展示できるよう奮闘中と述べていた。
また武装勢力タリバン当局もすでにこの車を認めており、今月10日にこうコメントしている。
我が国のエンジニア、ムハンマド・リザ・アフマディ氏製作の自動車が公開された。腕利きのアフガニスタンのすべての若者よ、母国の再建と発展のために革新的な役目を果たすチャンスを逃すな。
中身はスーパーカーとかけ離れてる?愛好家から厳しい声も
一方、海外の車愛好家サイトでは「カローラのエンジン積んだNSXとマクラーレンの融合車」「中身がトヨタの4気筒ってスーパーカーのイメージとかけ離れすぎ」「ジャガーとアストンマーチンの見た目足して割っただけ 」なんて厳しい声も出ていたもよう。これについて別の車情報ブログでは「このエンジンは一時的なもの。最終的にはより荒々しくスポーツカーらしいものに置き換わる」という見解もあり「いずれEVバージョンが出る」との予測も出ている。
紛争やテロ、爆破事件や誘拐や女性排除問題など、引き続き治安の悪化や不安定な情勢から日本からの渡航制限も解けないアフガニスタン。موتر ساخت افغانستان pic.twitter.com/duPsGhI3AH
— Zabihullah (..ذبـــــیح الله م ) (@Zabehulah_M33) January 15, 2023
だが、国内では技術を磨いて自国の産業を開拓する流れが起こってるようだ。
まあなんだ。車好きにはありえない感もあるようだが、武装勢力タリバンも公認ってあたりは興味深いし、この先どうなるのかな。
いろんな意味で注目のMada 9が気になる人はENTOPのYouTube公式チャンネルをチェックだ
References:thedrive / odditycentral / topcarnewsなど /written by D/ edited by parumo