
東京・国立に店舗を構え、デカ盛りで注目を集める和食屋「深川つり舟」。お店を切り盛りする夫婦に、学生たちに愛される理由について伺いました。
学生の街、東京・国立にある和食屋「深川つり舟」は、夫婦で切り盛りしているお店。特大のアナゴが乗った天丼や大盛のいくら丼など、安くて破壊力満点のデカ盛りの店として、一橋大学など地元の学生たちを中心に愛され続けている。
「かつては銀座の寿司屋で腕をふるっていた大将・湊 実(みなと・みのる)さんは、33年前に独立し、1989年に「深川 つり舟」を開店。当時は高級和食店だったものの、バブル崩壊の影響もあり、女将・湊 由紀江(みなと・ゆきえ)さんの提案で学生をターゲットにした食堂に生まれ変わったという。
地元でたくさんの人々から愛されるこのお店の魅力は、安くてたくさん食べられるという商品の魅力はもちろんのこと、それ以上に大将や女将さんの人柄にあるようだ。
今回は、アルバイトの学生たちとのコミュニケーション、店づくりの工夫を深堀りしながら、愛されるお店づくりの秘訣について探る。
国立のお店なのに、なぜ「深川」なのか

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東京の国立市、JR中央線の駅前にある「深川 つり舟」さん。看板メニューであるボリュームたっぷりの海鮮丼と天丼で知られ、テレビやSNSでは「デカ盛りの名店」としてたびたび取り上げられる人気店だ。
もともと国立にあったお店に、東京都江東区の深川で料理人をしていたご主人がフグの調理を教えに来ていたのが始まり。当時、このお店を経営していた社長が亡くなり、お店の存続が危ぶまれた時があった。
女将・由紀江さん「思い切って借金をして、このお店を手に入れました。それからしばらくは、借りた開店資金の返済に追われましてね(笑)」
「深川 つり舟」という屋号には、大将の師匠の思いも刻まれている。