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原発事故の町に動物と暮らす男の現在。「劇場版 ナオト、いまもひとりっきり」

キネマ旬報WEB

 

原発事故による全町避難で無人となった福島県富岡町にひとりで残り、置き去りにされた動物たちの世話を続けるナオト(松村直登さん)を見つめたドキュメンタリー「ナオトひとりっきり」(14)から8年。コロナの蔓延、東京オリンピックを経て、ナオトと動物たちはどうしているかを追った「劇場版 ナオト、いまもひとりっきり」が、2月25日(土)より渋谷イメージフォーラムで公開される。詩人の谷川俊太郎および “Wナオト” としてナオトと対談経験のある元内閣総理大臣・菅直人のコメント、ならびにメインビジュアルと予告編が到着した。

 

 

「オラ、何にも悪いことしてねぇ。悪いことしたのは国だべ」
高度経済成長の裏側でカネに翻弄される人生を送ってきたナオト。原発事故後、人生を金で解決したり、命を簡単に処分したりといった理不尽な政策に納得できず、残った動物たちの世話を始めた。生きること、生かし続けることへの闘いが、彼の生きる道となっていた。

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前作から8年。ナオトは変わらぬ日々を送りながら、「将来の糧のため」ニワトリと蜜蜂の飼育を始めた。富岡町は帰還可能となったが、若い人たちは戻らない。コロナ禍で開催された「復興五輪」では、PRとして無人の福島を聖火リレーが走り過ぎた。

原発問題に終わりはない。汚染水が海に放出され、原発再稼働の動きが全国で粛々と進み、福島の記憶が薄れていく中、ナオトの生きかたを見つめながら私たちの今を考える。

 

 

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