中国第8世代の新鋭チウ・ションが、時制の異なる2つの物語をパラレルに紡いだ鮮烈な長編デビュー作「郊外の鳥たち」が、3月18日(土)よりシアター・イメージフォーラムほかで全国順次公開。ポスター、スチール、ティザー予告編が到着した。

地盤沈下が進み、〈鬼城〉と化した中国地方都市。そこへ地質調査で訪れた青年ハオは、廃校となった小学校の机の中から、自分と同じ名前の男の子の日記を見つける。記録されていたのは、開発が進む都市で生き生きと日常を謳歌する子どもたちの姿だった。
それは果たしてハオの過去の物語なのか、未来への預言なのか──。
やがて子供たちは、ひとり、またひとりと姿を消していく。
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青年と子どもたちの物語の並行描写により“時制のずれ”を表現した野心的スタイルの本作は、2018年ロカルノ国際映画祭オフィシャルセレクションで注目され、「魅惑的で不可解なパズルゲーム」(ヴァラエティ紙)、「“スタンド・バイ・ミー” meets カフカの“城”」(ハリウッドリポーター紙)といった称賛を呼んだ。中国本土では2021年2月にようやく公開された。
出演するのは先頃ブルース・リーの伝記映画の主演に抜擢されたメイソン・リー(同作の監督アン・リーの実子でもある)、中国インディーズ映画界のカリスマ女優ホアン・ルー、これが本格的な映画デビューとなるドン・ジンなど。美少年ぶりが話題となったゴン・ズーハンら子役たちは、ほぼ演技未経験者だ。