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チックと診断、親は気付かず…死のうとした女の子を助けた息子

幻冬舎ゴールドライフオンライン

二人の息子、そして天国の夫へ。※本記事は、さいとうなおこ氏の書籍『虹の出発』(幻冬舎ルネッサンス新社)より、一部抜粋・編集したものです。

【前回の記事を読む】息子との久々の再会に「生きていて良かった」と心から感じて

雄太へ

優しい気持ち

いつも、ママを見て気遣ってくれていた、雄太のために良いママになりたかった。仕事柄色んなママを見ていたから結構高いハードルを作ってしまった。手作りの服、手作りのおやつ、憶えているだろうか?

友達の家に行く時も「ママの作った物が良い」って言われて作っていました。雄太が喜ぶから作っていたんだよ。今思い出しても楽しい良い思い出になっています。二人分しかない食べ物を雄太と将太に出すと必ず「ママの分は?」って聞いてくる。「ママはいらないよ」って言うと「僕の分を食べて」、そう言ってくる。

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こんなやり取りは数えきれないくらいたくさんあった。物心が付く頃からずっと家族を思いやって我慢のできる子でした。どうしてそうなったかは分からない。パパに言わせると「俺に似てる」ということになる。

少年の船

小学校の六年生の時、「少年の船」のイベントに参加したいと言ってきた。抽選で参加が決まると聞いて、外れると思って申し込んだら当たってしまった。心配で不安で、帰ってくるまでハラハラしていた。この頃から雄太はママから少しずつ離れていった気がする。自由じゃなかったんだね、きっと。

パパに「雄太君を自由にしてやってくれませんか?」なんて言われたことを思い出す。雄太はどう思っていたんだろう?

ママのために

小学校の時の算数教室、料理クラブ、何でもかんでもママのために頑張ってやっていたように思う。料理クラブのお菓子は全部お土産で持ってきてくれたよね。レシピは雄太が「捨てないで」って言ったから今でも残してあります。レシピを見てスノーボールのクッキーとか作ってくれたよね。美味しかったな、また作ってもらえるかな?

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