
「green bean to bar CHOCOLATE」は、2015年11月に東京・中目黒にオープン。カカオ豆からチョコレートになるまでの全工程を併設するラボで手掛ける、日本発のビーントゥーバーチョコレート店です。
2020年に新登場したタブレットチョコレート「京都-羅臼昆布-」は、なんと北海道産の羅臼昆布をマダガスカル産のカカオ豆と合わせた、驚きの意欲作! 2020年6月に京都店がオープンした記念に限定で登場したものですが、好評のためオンラインショップでも継続的に販売されることになりました。
この品は、京都市南区にある明治36年創業の出汁専門店「うね乃」さんとのコラボレーションで実現したもの。京料理には利尻昆布がよく使われますが、個性の強いマダガスカル産のカカオに負けないように、より味が濃い羅臼昆布を使用したそうです。
「green bean to bar CHOCOLATE」のマダガスカル産カカオは、ローストの温度を低めに設定し、酸を敢えて飛ばさず、フルーティーな酸味を前面に出しています。そこに昆布のうま味というのは、ちょっと想像外の組み合わせかもしれません。
しかし、「green bean to bar CHOCOLATE」のチョコレートの開発に関わるショコラティエの山内大輔氏は、「実は、マダガスカル産カカオには海藻の香りがあるということに、前から気づいていた」とのこと。
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以前、あるチョコレートメーカーのイベントで、チョコレートの持つ香気成分の分析結果を見た際にも、フランボワーズと海苔や昆布の香りの成分に共通の要素があると知り、やはりと思われたそうです。
「京都-羅臼昆布-」のタブレットは、昆布が入っているため、噛んだ時に少しとろみを感じるような、食感のボディが出ているのも特徴です。
味わう時にはまず、一かけら割って、その香りを嗅いでみてください。爽やかでフルーティー、そして微かに出汁のような香りも感じられます。
ひと噛み、ふた噛みしながら舌の温度でゆっくり融かしていくと、まったりとした濃厚なとろみと共に、うま味が広がり始めます。山内シェフ曰く、とろろ昆布のようなイメージで、煎茶とペアリングしてみてほしいそうです。
試しに、お餅をレンジで蒸してこのタブレットを1かけ載せて混ぜて食べてみたのですが、これも面白いのでお試しを!