
■ おいしいゆずの見分け方と保存方法
すぐに使い切れなくても、保存方法によって長く使うことができるという。その選び方と長持ちさせる保存方法を聞いてみた。
「購入する際に、皮が全体的に黄色く色づいているもの、よい香りがして皮が固く、張りがあるものを選びましょう。へたの部分が茶色くなっていたり、皮に黒ずみや傷があったりするものは避けましょう」(原田さん)
皮が柔らかくなってしまっているものもあるので、可能であれば触って確かめるとよいだろう。では、どうすれば長持ちさせることができるのだろうか。
「ゆずは熱と乾燥に大変弱いです。日の当たるところや暖房の効いている部屋など、室温が上がるところでの保管は、すぐに傷んでしまう原因になります。まるごとポリ袋に入れて野菜室で冷蔵すると1~2週間使うことができます。長期間保存したい場合は、皮をむいて細かくカットし天日干し、瓶などに入れて冷蔵庫で保管します」(原田さん)
お吸い物に入れたり、更に細かく砕いて味噌や七味に混ぜても、おいしく食べられるとのこと。
■ゆず活用レシピ
まず、ゆずが余ったときにおすすめの「ゆずはちみつ」のレシピから教わった。
「ゆずは薄くスライスし3個分を瓶に入れ、浸かるまではちみつを入れます。はちみつがなかったらお砂糖でもよいです。半日ほど置き、ゆずが浸っていれば完成です。簡単にできて、万能に使用できます。お湯割りはもちろん、紅茶に混ぜたり、ヨーグルトにトッピングしたり、サイダーと割ってもおいしくいただけます」(原田さん)
ゆずはちみつは、冬だと常温保存可能だ。はちみつが固まってしまったときは、お湯を張った鍋に瓶ごと入れるか、電子レンジにかけると溶けて使いやすくなるとのこと。
ゆずが手に入ったら原田さんが必ず作る一品があるというので、更に聞いた。
「『ぽりぽりゆず大根』も、ゆずが手に入ったら作るメニューです。ゆず1/2個、大根1/4本、砂糖大さじ1.5、酢大さじ3、塩少々。大根は拍子状に切ります。全ての調味料とゆずの果汁、皮を千切りにしたもの、切った大根をポリ袋に入れ軽く揉み、冷蔵庫で1時間以上寝かしたらできあがりです」(原田さん)
これなら、果汁まで使い切ることができる。ゆずさえあれば、自宅にありそうなものだけで作れるのもうれしい。他にもないだろうか。
「ゆずをご飯に混ぜて『ゆずおにぎり』にしてはどうでしょうか。ゆずおにぎり(3個分)の材料は、ゆず1/2個、三つ葉1株、ご飯200g、顆粒和風だし小さじ1です。ゆずの皮は細切りに、三つ葉は粗みじんにします。温かいご飯にゆずと三つ葉を加え、顆粒和風だしを混ぜておにぎりを作ればできあがりです」(原田さん)
「ゆずが余ったら冷蔵庫の残り野菜を、ゆず果汁と、酢、砂糖とあわせて漬物にすることもできますと原田さん。ゆず果汁をシンプルにご飯に加えても爽やかになりおいしいとのこと。
皮をしっかり洗って、白い部分をきちんと取り除くひと手間をかけることで、全部食べられる。この冬は、ゆずを使い切るレシピに挑戦してみてはいかがだろうか。
●専門家プロフィール:原田順子
(株)オージーフーズ フードコーディネーター。食専門のオージーフーズに所属し、食品、商品の魅力を引き出すレシピ作成はもちろん、通販番組、料理撮影、料理動画、CM撮影など幅広く活躍中。
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教えて!goo スタッフ(Oshiete Staff)