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カン・ハヌルがホカンスで人生を変える? 『ハッピーニューイヤー』は韓ドラ俳優が勢揃い

Real Sound

『ハッピーニューイヤー』©︎2021 CJ ENM CORP., HIVE MEDIA CORP. ALL RIGHTS RESERVED

 リアルサウンド映画部の編集スタッフが週替わりでお届けする「週末映画館でこれ観よう!」。毎週末にオススメ映画・特集上映をご紹介。今週は「2023年上半期しいたけ占い」が公開されてからかじりついて熟読している大和田が『ハッピーニューイヤー』をプッシュします。 

■『ハッピーニューイヤー』

 「今年告白される」。12月の暮れ、もう今年なんて残すところわずなその日に占い師からそう告げられたソジン。“え! もしかして……!”ソジンには思い当たる男性が? 冒頭はジングルベルの歌からはじまり、彼女がみるみる笑顔になっていく表情にウキウキが高まっていく、まさにクリスマスムービーの幕開けです。

【写真】ネタバレあり場面写真

 昨年も12月に『ニューイヤー・ブルース』という似たタイトルの韓国映画を紹介しました。本国で昨年の12月に公開された本作もたくさんの人物が登場し、それぞれの物語が交錯し合っていく、とある老若男女たちが恋をした12月を描いていく群像劇です。

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 冒頭で登場人物たちの姿がちらりとほぼ全員映るのですが、“あのドラマのあの人だ!”が大勢で、それだけでもワクワクします。それでは、2019年の『愛の不時着』当時から韓国ドラマブームに乗っかった筆者でもわかるあの人たちをちょっと紹介。

 まずは多くの視聴者の殿堂入りを果たしているだろう韓国ドラマの名作『トッケビ~君がくれた愛しい日々~』で死神役を演じたイ・ドンウク。当時、ユ・インナとのカップル役で見せた切なく優しいあの瞳は、今回もある彼女を見つめる目に宿っていました。彼は本作の舞台となる高級ホテル“エムロス”のCEO・ヨンジン役で登場します。あらゆる物の個数、製造番号や有効期限が“偶数”ではないと無理な強迫症を患っているヨンジンは、自宅のボイラー修理のため、ホテルのスイートルームに数日泊まることに。そして、彼の部屋の掃除を担当する新米ハウスキーパー・イヨンを演じるのが、『地獄が呼んでいる』で地獄行きの告知を受けた赤ちゃんを守るため奮闘した母親役が記憶に新しいウォン・ジナ。イヨンはミュージカル女優を夢見て、仕事中や帰り道など気づいたら歌って踊ってしまい、CEOがその姿を目撃します。2人の出会いが彼らの夢とこれからをどう動かしていくのでしょうか。

 そして、冒頭で“告白予告”を受けたエムロスのマネージャー・ソジンを演じるのが、日本でもリメイクされた『知ってるワイフ』、チョン・ヘインとのラブストーリー『ある春の夜に』に出演したハン・ジミン。嫉妬や妬み、後悔といったマイナスの感情も、そこから立ち直る前向きな気持ちも、彼女がこれまで演じてきたヒロイン同様に、ハン・ジミンが魅力的に演じています。

 そしてもうひとり、本作を掻き乱すホテル客・ジェヨンを演じるのが、『椿の花咲く頃』で純朴な男を演じ、最新作『カーテンコール』が配信中のカン・ハヌル。彼女に振られ、公務員試験に落ち、ヤケクソになったジェヨンが手にとったのは『人生の名言集』。そして、祈りを込めるように本をおでこに当ててから咄嗟に開いたページには「自信がなければ死を選べ byニーチェ」の言葉が。それならとホカンス中に飛び降りることを決行するため、ホテルエムロスを訪れます。時には悲しんで泣きはらし、モーニングコールに癒されて笑顔になるジェヨン。豪快で豊かな感情表現でカン・ハヌルがキャラクターをいきいきと動かします。

 そのほか『ビッグマウス』でイ・ジョンソクと夫婦役を演じた少女時代のユナ、『ごめん、愛してる』でソ・ジソブの実母役を演じたイ・ヘヨン、『Sweet Home~俺と世界の絶望~』でヤクザのような男性を演じ皆を守ったイ・ジヌク。そんな数々の作品で印象に残る演技をみせてきた名役者たちの群像劇がおもしろくないはずがない。自宅にこもってNetflix、Prime Video、ディズニープラスで配信の韓国ドラマ三昧の年末のひと足しに、ぜひ、今年最後を彩る一作として劇場に足を運んでみては?

(大和田茉椰)

 
   

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