
国内外で活躍した映画監督の吉田喜重(よしだ・よししげ)さんが8日午前8時33分、肺炎のため渋谷の病院で死去。89歳。
松竹大船撮影所で木下恵介監督らに師事し、1960年に監督デビュー。
『秋津温泉』『日本脱出』などを発表し大島渚、篠田正浩らとともに「松竹ヌーベルバーグ」と呼ばれる。64年、俳優の岡田茉莉子さんと結婚。66年に現代映画社を設立し『エロス+虐殺』で、フランスなどで評価を受け、『戒厳令』などを発表。1986年、13年ぶりの映画監督として復帰作『人間の約束』で芸術選奨文部大臣賞、サン・セバスチャン国際映画祭「銀の貝殻賞」を受賞。1988年『嵐が丘』では自身初となるカンヌ国際映画祭パルムドールを争うコンペティション部門へ出品を果たす。
2022年10月より11月まで、ウィーンの国立博物館と映画博物館では、その業績を讃え12本の映画による特集上映が開催されたばかりだった。
著書に「小津安二郎の反映画」。
血は渇いてる(1960年)
秋津温泉 (1962年)
日本脱出(1964年)
女のみづうみ (1966年)
樹氷のよろめき(1968年)
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