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津田健次郎、『クロサギ』で振り切った悪役に? 艶のあるバリトンボイスはドラマでも

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『クロサギ』©︎TBS

 12月9日に放送されるKing & Princeの平野紫耀主演のTBS金曜ドラマ『クロサギ』の第8話に、津田健次郎がゲスト出演する。

 参考:【写真】バーでお酒を飲む津田健次郎

 本作は、詐欺により家族を失った主人公の黒崎(平野紫耀)が、“詐欺師を騙す詐欺師=クロサギ”となり、本当の“敵”を探し出し打倒していく物語。黒崎は父親を騙した詐欺師の御木本(坂東彌十郎)を追い詰めた末に、真の敵であるひまわり銀行の執行役員・宝条(佐々木蔵之介)にたどり着いた。そして、宝条には“宝条帝国”と呼ばれる裏金作りのための資金源がいくつもあるという情報を得たのが前回までの展開。津田は、その資金源の一つである医療法人の理事長・宇佐美を演じる。

 “ツダケン”の愛称で知られる津田は、日本のアニメ界を牽引する声優のひとり。芸歴は25年を超えており、『遊☆戯☆王デュエルモンスターズ』の海馬瀬人役や『テニスの王子様』の乾貞治役など、2000年代初頭から活躍している。現在に至るまで数えきれないほどたくさんの作品に出演しているが、とくに2020年の活躍は目覚ましく、普段はアニメを観ないライト層も獲得した話題作『呪術廻戦』では人気キャラクター・七海建人の声を担当。その決め台詞「ここからは時間外労働です」でお馴染みとなり、また連続テレビ小説『エール』(NHK総合)のナレーションも務めたことから一気に知名度を拡大した。いまや、彼を知らない人はほとんどいないであろう。そして、おそらく津田健次郎という名前を聞いたら、誰もが彼の艶のある低音を頭の中で再現することができる。

 “イケボ”と称されることの多いその声は一度聞いたら忘れられない。それほど記憶に残る声だと、どのキャラを演じても同じ印象になりそうなものだが津田は違う。聞き手にどこか感情のない冷たい印象を与え、悪役に徹することもできれば、渋さの中に温かみのある声で作品全体を優しく包み込むこともできるのだ。そんな同じ声でいかようにも印象を操れる演技力の高さで近年、津田は俳優としても爪痕を残している。

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 もともと大学で演劇学を学んでおり、舞台役者としてキャリアをスタートさせた津田。声優としてデビューして以降も俳優業を並行し、『花より男子』(TBS系)や『パパとムスメの7日間』(TBS系)、『JIN -仁-』(TBS系)など、人気のドラマに出演しているのだから驚きだ。それらの作品では端役だったが、ここ数年の出演作ではかなり重要な役を担っている。

 例えば、『最愛』(TBS系)では、主演の吉高由里子演じる梨央が重要参考人となった連続殺人事件を追う刑事の山尾役に。山尾は警視庁捜査第一係長で、梨央の幼なじみである宮崎大輝(松下洸平)の上司。見た目のワイルドさからは想像もつかない、間の抜けたところもあるお茶目なキャラクターで、当初はシリアスなストーリーの中に癒しを与える存在として注目を集めていた。しかし、終盤になってくると、地位向上のためなら部下を切り捨てることも厭わない腹黒い一面を見せるように。それでも、どこか悪役になりきれない緩急のある芝居で最後まで視聴者を翻弄した。

 一方、一貫して愛嬌のある人物像を構築したのが、『俺の可愛いはもうすぐ消費期限!?』(テレビ朝日系)での須藤役だ。須藤はビールメーカーの商品開発部に所属していた芳根京子演じる和泉の元直属の上司。情報漏洩の濡れ衣を着せられ、営業部に異動となった和泉を上司として気にかけながら、そこにほのかな恋心を匂わせる。だけど立場上、部下である和泉にぐいぐいアプローチすることはできない須藤のもどかしさが、哀愁のある津田の芝居により画面を通して伝わってきた。

 仕事はできるけど、人としては良い意味で不完全さのある上司を演じさせたら津田はピカイチだ。『あなたのブツが、ここに』(NHK総合)で演じた宅配ドライバーの武田も、最初こそキャバ嬢からドライバーに転身した主人公の亜子に冷たく当たる嫌な先輩だ。でも、崖から子を落とす虎のようにあえて突き放すような人情味もあり、他人が取る行動の背景を想像できる思慮深さもある。一言では語りきれない奥深いキャラクターがそこにいた。それはやはり、津田の巧みな人物造形と、シリアスさとコミカルさを絶妙なバランスで織り交ぜる芝居によるものだろう。津田が演じると、その人物の行動や言葉の意味をじっくりと考えたくなるのだ。

 今回の『クロサギ』で演じる宇佐美はひまわり銀行の元行員で、宝条の後輩に当たる人物。赤字だった病院を立て直した救世主ということだが、予告映像に映る宇佐美はいかにも高級そうなスーツに身を包み、あくどい表情を浮かべている。津田が俳優として、こういう“THE 悪役”を演じるのは珍しいのではないだろうか。黒崎に追い詰められたとき、彼がどんな表情を見せるのか、今から楽しみだ。(苫とり子)

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