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秦の始皇帝は有能な君主である一方、非情な独裁者という悪い印象のルーツとなった司馬遷が著した歴史書とは?【始皇帝の話】

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始皇帝は偉業を成し遂げた有能な君主である一方、非情な独裁者という悪い印象があります。それは過去の歴史書での描かれ方に関係しています。

現在の始皇帝像は、歴史家・司馬遷(しばせん)が著(あらわ)した歴史書『史記』にもとづいています。司馬遷は前漢・武帝の時代に、『史記』をまとめました。秦が滅亡してから100年も後のことです。前漢より前の時代、秦や始皇帝についても書こうとする際、今の王朝を肯定するために、前の王朝を否定するという意識が生まれたとしても、不思議ではありません。そのため、始皇帝を悪く描いたと思われます。

しかし、ほかに始皇帝の業績を書き残した公的な書類がないため、『史記』の始皇帝像が以後、定着することになりました。日本でも古くから『史記』は愛読されています。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 始皇帝の話』
著者:渡邉義浩  日本文芸社刊

執筆者プロフィール
1962 年東京生まれ。筑波大学大学院博士課程歴史・人類学研究科修了。文学博士。現在、早稲田大学理事・文学学術院教授。大隈記念早稲田佐賀学園理事長。三国志学会事務局長。専門は古代中国思想史。主な著書・監修本に『眠れなくなるほど面白い 図解 三国志』(日本文芸社)、『始皇帝 中華統一の思想―「キングダム」で解く中国大陸の謎』(集英社新書)、『教養として学んでおきたい三国志』(マイナビ新書)などがある。

 
   

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