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「悲惨」「史上最悪」と酷評された日本、指揮官強弁のスペインはまさかの全員失敗… W杯PK戦の各国の戦績は?

THE DIGEST

「悲惨」「史上最悪」と酷評された日本、指揮官強弁のスペインはまさかの全員失敗… W杯PK戦の各国の戦績は?

 カタール・ワールドカップ決勝トーナメント1回戦、日本代表はクロアチア代表と120分間の激闘の末に1-1で引き分け、次ラウンド進出を懸けたPK戦では1-3で敗れて、目標のベスト8には手が届かなかった。

【動画】惜しくもPK戦で敗れたクロアチア戦… 前田大然の豪快な先制点をチェック グループリーグでドイツ、スペインを撃破して世界を驚かせ、このクロアチア戦でも前田大然のゴールで先制し、時間帯によってはペースを握って前回準優勝国と対等の勝負を演じた日本だったが、PK戦では南野拓実、三笘薫が続けて失敗、浅野拓磨が成功し、その直後の相手キッカーが失敗したものの、キャプテン吉田麻也もシュートコースを読まれ、5人目まで到達する前に勝負は決した。

 ここまで、強豪相手にも怯むことなく臨み、常に力強さを感じさせた選手たちはしかし、11メートルの対決においては、相手(あるいは空気)に飲まれたように萎縮しているようにも見え、マルコ・リバヤ以外は確実に決めたクロアチアとは、明らかな違いを感じさせられることとなった。

 3選手のPK失敗には、試合直後から世界中のサッカーファンがSNSで「これまで見た中でも最も酷いPK戦」「日本はPKの練習をしていなかったのか?」「特に南野のキックは、スピード、コース、タイミングともに非常に悪かった」「PK戦はアンフェアなものだが、日本選手の弱いキックには疑問を抱かざるを得ない」といった厳しい言葉を発し、各国のメディアやコメンテーターたちが「貧弱」「最も悲惨なPK戦」「史上最悪」「壊滅的」「恐ろしい」「驚くべき無能さ」といった言葉を用いてこれを酷評している。

 かつてPKは「決めて当然」といわれたが、GKの技術の向上によって簡単に決められるものではなくなっている。キッカーにはキックの正確さ、強さの他、GKの動きを読む力、駆け引きの能力なども求められるが、今回、ドミニク・リバコビッチと対峙した3選手には、それが欠けていたとの指摘は少なくない。自身58回のPKのうち17回を止めたことになるリバコビッチは試合後、「守るのが難しいPKではなかった」と印象を語り、英国の日刊紙『Mirror』は「南野と三笘は明らかに自信がないように見えた」と綴った。
  米国の『FOX Sports』が「残酷で、刺激的で、苦痛に満ち、それでいて楽しく、壊滅的で、何よりドラマチック」と表現するPK戦については、今でも「運」の要素が強いという見方は多く、ゆえに日本国内でも失敗した選手を責めるべきではないという意見もあって論争が生まれているが、スペインのルイス・エンリケ監督はモロッコ戦の前日会見で、「PKは運ではない」と断言している。

「私は1年前、選手全員に対して宿題を出した。クラブにおいて、少なくとも1000本はPKを蹴ることだ。彼らが、これを果たしたと確信している。PK戦は“宝くじ”ではなく、結果は運だけによるものではない。PKを蹴ることは、最高にプレッシャーを受ける瞬間であり、そこで自分の技術を出せるようにする必要がある。練習でプレッシャーを再現することは不可能だが、うまく蹴ることはできる。選手は全員、代表での練習でもPKに取り組み、重要な役割を担うGKも同様だ」

 スペインは過去、W杯では最多タイの3敗を喫しており、L・エンリケが監督となってからも、昨年開催されたEURO2020では準決勝のイタリア戦で120分間を攻勢に進めながらもPK戦によって決勝進出を逃すという苦い思いを味わっているだけに、延長戦後の戦いに対しても抜かりはないということだろうが、現地6日のモロッコ戦では奇しくもPK戦に突入し、スペインはひとりも決めることができずに0-3で敗れてしまった。今となっては指揮官の強弁も空しいものとなっている。

 英国の日刊紙『The Telegraph』は、「サッカーの監督はしばしば『コントロール可能なものをコントロールする』ことについて話すが、その格言はPK戦にも確かに適用される。12ヤードからの成功または失敗を決定する単一の要因はないが、チームの成功の可能性を高めるために何ができるかを示すのに十分な研究と科学が、現在はある」と主張し、以下のように続けている。

「PK戦が『宝くじ』であるという考えは、事実上ナンセンスである。この戦いについて、今では習得すべきことは非常に多く、考慮すべき要素も非常に多いため、これに対する戦略を思い付くことができないという言い訳にもならない」
  日本は今回、W杯におけるPK戦2敗目を喫したが、これはスペイン、イタリア、イングランド(いずれも1勝3敗)に次ぐもので、2戦以上を経験して「勝率0%」はルーマニア、メキシコと並んで最低の成績。W杯だけに限らず、日本はオリンピックでも2000年シドニー大会ではアメリカとのPK戦で準決勝行きを阻まれ、最多4回の優勝を誇るアジアカップでも11メートルの対決では3勝2敗と決して高い勝率ではない。

 W杯史上でも例の少ない4人中3人が失敗(失敗率最多は3人全員失敗で0-3で敗れた2006年ドイツ大会・ウクライナ代表戦でのスイス代表、今大会・モロッコ代表戦でのスペイン代表)というのは、やはり「時の運」で済ませられないことであり、精神力が重視される戦いとはいえ、蹴りたい選手を募る場当たり的なキッカーの選定にも、国内外から疑問の声が多く寄せられている。

 イングランド代表のブカヨ・サカは、EURO2020決勝でのPK戦で批判を浴びたが、それを糧にして所属するアーセナルで飛躍を遂げ、今大会ではここまで3ゴールを決めている。彼はPKについて「自信がなければ、アーセナルでPKキッカーを繰り返して進歩することはできなかった。もし、その瞬間が来れば、喜んでペナルティースポットの前に立つ」と語っているが、日本もいつか訪れるであろうその時に備え、各選手が万全の準備を済まし、自信を高めた上で、雪辱を果たしてほしいものだ。

 W杯における各国の戦績は以下の通りだ。
 
◇W杯PK戦成績
ドイツ:4勝
アルゼンチン:4勝1敗
クロアチア:3勝
ブラジル:3勝1敗
フランス:2勝2敗
ベルギー:1勝
ブルガリア:1勝
スウェーデン:1勝
韓国:1勝
ウクライナ:1勝
ポルトガル:1勝
パラグアイ:1勝
ウルグアイ:1勝
モロッコ:1勝
アイルランド:1勝1敗
コスタリカ:1勝1敗
ロシア:1勝1敗
オランダ:1勝2敗
スペイン:1勝4敗
イタリア:1勝3敗
イングランド:1勝3敗
ユーゴスラビア:1敗
スイス:1敗
ガーナ:1敗
チリ:1敗
ギリシャ:1敗
デンマーク:1敗
コロンビア:1敗
メキシコ:2敗
ルーマニア:2敗
日本:2敗

構成●THE DIGEST編集部
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