top_line

【完全無料で遊べるミニゲーム】
サクサク消せる爽快パズル「ガーデンテイルズ」

ヨーク 2023年春夏コレクション – ヘレン・フランケンサーラー、拡散する色彩

FASHION PRESS

ヨーク(YOKE)の2023年春夏コレクションが発表された。

鮮やかな色彩を広げて

オーバーサイズのコートやジャケット、ニットをさながらカンヴァスに、淡く、鮮やかな色彩が広がる──今季のヨークがテーマとしたのは、20世紀アメリカの画家ヘレン・フランケンサーラー(Helen Frankenthaler)だ。戦後に興った抽象表現主義のうち、マーク・ロスコバーネット・ニューマンなどと同様、色面によって画面を構成する「カラーフィールド」作品を手がけたことで知られている。

たとえば直線の構築性によって画面を組み立てたニューマンとは異なり、フランケンサーラーの色彩は流動的だ。それは、薄く溶いた絵具をカンヴァスに流し、染み込ませる「ステイニング」によるものであり、その技法からして文字どおり「流れるように色彩が広がる」ものであるといえる。

ヨークは、色彩の繊細な広がりを、スプレーのペイントによって表現する。ドロップショルダーでリラクシングなムードに仕上げたトレンチコート、クルーネックニットやカーディガンには、ブルーやグリーンなど、鮮やかでありつつも繊細な色彩の粒子を吹きつけ、彩りに富む軽やかなアイテムに仕上げた。余談ながら、カラーフィールドの画家のなかでは、このようにスプレーガンを用いた色彩技法はロシア生まれのジュールズ・オリツキーが用いている。

あるいは、ジャカード。ブルー系統の色糸を基調に用いたジャカードは、絵筆の力強いストロークを連ねた抽象的なパターンを彷彿とさせる。しっかりとしたその素材感を活かし、立体感あるシルエットのステンカラーコートやカバーオール、パンツ、あるいはダイナミックなフォルムのバッグに仕上げた。

広告の後にも続きます

コレクションはこのように、豊かな素材に引き立てられた、淡くもまた鮮やかな色彩を軸に広げられる。編み目も涼しげなニットベストやハーフパンツに用いた、深みあるグリーン、グレー。デニムのジャケットやパンツにのせた、爽やかなインディゴ。あるいはゆとりあるセットインショルダーで仕上げたダブルブレストジャケットには、ニュアンスに富んだニュートラルカラーを選び、テーラリングに抜け感を与えた。

 
   

ランキング

ジャンル