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<エルピス>長澤まさみ“恵那”と眞栄田郷敦“拓朗”、点が線になり始めて事件の核心にさらに近づく

WEBザテレビジョン

12月5日放送の「エルピス―希望、あるいは災い―」(毎週月曜夜10:00-10:54、フジテレビ系)第7話で、バラバラだった事柄が繋がり始め、それにより有力な真犯人候補も登場。恵那(長澤まさみ)と拓朗(眞栄田郷敦)は事件の核心にまた一歩近づいた。

■死刑囚・松本のDNA再鑑定が奇跡的に決定

同作は、スキャンダルによって落ち目になったアナウンサー・浅川恵那(長澤まさみ)と彼女に共鳴した仲間たちが、連続殺人事件のえん罪疑惑を追う中で、一度は失った“自分の価値”を取り戻していく姿を描く社会派エンターテインメント。作品中で扱われている事件は、実在の複数の事件から着想を得ている。

また、タイトルの「エルピス」とは古代ギリシャ神話で、さまざまな災厄が飛び出したと伝えられる「“パンドラの箱”に残されたもの」で、「希望」とも「厄災」とも訳される言葉。真相に迫っていく過程で恵那らはさまざまな「希望」を見出すが、自身やその周囲に「災い」も降りかかる。“えん罪の再調査”というパンドラの箱を開けてしまった彼らが行き着く先はどちらなのか…という意味が込められている。(以下、ネタバレを含みます)

経理部に異動になってからも週末には事件が起きた八飛市へ行き、調査を続けていた拓朗だったが、大きな収穫も無く、このままでは事件が風化して、死刑囚・松本(片岡正二郎)のえん罪も晴らせないままになってしまうのでは…と落ち込んでいた。

が、奇跡が起きた。松本のDNAの再鑑定が決まったのだ。これは普通ならまずありえないことで、松本の弁護士・木村(六角精児)も「都市伝説」と言うほどのレアケースだ。再鑑定を決めた裁判長の吉田は再来月が定年で、もう出世も左遷も関係ない。だから、弁護側の求めに応じたとのことだった。

■再鑑定の結果は…?

再鑑定は1つの遺品を2つに分けて、弁護側、検察側がそれぞれ調べるのだが、弁護側は松本のDNAと不一致、検察側はDNA未検出と結果が発表された。この不条理な結果に納得できず不機嫌な恵那に対し、拓朗は「(検察は)全力で潰しに来るに決まってるじゃないですか」と、いたって冷静。社会の残酷さや組織のろくでもなさをさんざん見せつけられてきた彼はもう「希望」は失くしたようだ…。えん罪疑惑を調べ始めた頃から考えると、拓朗と恵那の考え方が逆転したように感じた一幕だった。

この結果を踏まえ、恵那は拓朗に、副総理の大門(山路和弘)の周辺の重要人物のリストを渡した。大門がこの連続殺人事件の舞台となった八頭尾山のある八飛市出身だということ、そして事件当時、警察に圧力をかけて真犯人を逮捕させなかった可能性があること、また、恵那たちのえん罪疑惑の特集も大門が斎藤正一(鈴木亮平)を通じてやめさせようとしていたことを伝え、リストに載っている人物について八飛市で聞き込みをしてほしいと頼んだ。



■「無実ですよ。松本は」


そんな中、拓朗は、松本を取り調べた刑事・平川(安井順平)に呼び出される。何でも話す代価として要求した50万円を拓朗から受け取った平川は、以前は「話すことはない」と言っていたのに、ベラベラと話し始めた。「無実ですよ、彼は」――平川はハッキリ言った。当時、現場の刑事たちは皆、松本の逮捕がでっちあげなのをわかっていた、と。犯人の身代わりは誰でも良かったのだと。署長よりずっと上の強い圧力がかかっていて、よっぽどの裏事情があるのを感じていた、と。

「真犯人をどうしても逮捕させたくないみたいだった」と言う平川に、真犯人を知りたいと思わなかったのか、と問うと、「思うわけないでしょう。知ったら余計な悩みが増えるだけ」との答えが返ってきた。県警の腐敗っぷりをさんざん愚痴りながらも「自分はその中でも“正義側の人間”」としゃあしゃあと言う平川。50万円を要求しておいて何が“正義”だ。拓朗もそこをツッコんだ。すると彼は「自分の物を買うつもり無いんで」と、まったく悪びれずに答えた。誰の物を買おうがどうでもいい。金銭…しかもそこそこの大金を要求していることが間違っていると思っていないことがもうダメダメだ。平川の話し方、態度、言い分、すべてがムカムカしてくる。

■「マジ、クソっすね」「百も承知ですよ」

平川は「今となっては真相の解明を願ってる」と言い、真犯人を見つけたいなら12年前の事件より、手がかりや証拠が手つかずで残っている去年の事件を追った方がいい、とアドバイスした。平川曰く、この事件について、県警は捜査はやってるフリをしているだけ。理由は、「うっかり」犯人を見つけて、それが12年前と同一犯だったら大ごとだから。だから、事件から自分が外れる日か世間が事件を忘れてくれるのを待っているのだと。

聞いているだけでどんどん気分が悪くなり、そろそろ限界だな…と思ったタイミングで拓朗が言った。「マジ、クソっすね」。全視聴者の総意を絶妙なタイミングで代弁してくれた。Twitterには「そのとおり」「拓朗が言ってくれてスッキリした」と溜飲が下がったコメントがいっせいに書き込まれた。

クソなことは百も承知だと言いながら、「(真犯人が)これ以上罪を重ねないように早く息の根止めてやってくださいよ」とUSBを拓朗に渡し、平川は去った。

■商店街の不気味な男の正体、判明

そして拓朗は、恵那に頼まれた大門の周辺人物を調べ始めた。すると、八飛の最大手の土木建設会社・本城建託の社長・本城総一郎と大門は幼なじみで、本城はかなりの支援者だとわかった。そして、本城の長男・彰(永山瑛太)は、以前恵那が商店街のアヤしい店で出会った薄気味悪い男だと判明した。

拓朗がその事実を恵那に告げると、彼女は彰に会った時のことを思い出し、鳥肌が立った。事件について尋ねた恵那に「その話をするなら、僕はまずこの店を閉めなければ。シャッターを下ろして鍵を締め、この電気を消し、そしてアナタが聞くと言うのなら…話しますよ」と答えた、何の感情も読み取れない目を持った男。恵那はあの時、見つめられただけで体が動かなくなったのだった。

第3話で登場したきりで謎の人物だったアノ不気味な男の正体がやっとわかり、しかも、真犯人の可能性が高まってきた。前回登場した時も「あの目、ゾッとする」と話題騒然だったが、彼がもし犯人だと仮定して、恵那に言った言葉を思い返すと、さらに背筋が寒くなる。有力な真犯人候補の登場で、次回以降ラストまでの展開にさらに期待が高まった。

◆文=鳥居美保/構成=ザテレビジョンドラマ部
 
   

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