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山梨県立美術館メタバースプロジェクトの仮想展示空間の一般公開始まる 現代美術作家たかくらかずき氏の「大BUDDHA VERSE」展

OVO

 仏像や妖怪をバーチャル化した作品の数々を、仮想空間で楽しむことができる美術展がこのほど始まった。
 山梨県立美術館メタバース活用プロジェクトを紹介するためのプレオープンとして、現代美術作家たかくらかずき氏がこれまでに制作した作品による「大BUDDHA VERSE」展の仮想空間が一般公開されている

 同展は、たかくら氏が展開する作品シリーズ「NFT BUDDHA」と「YOKAIDO」により構成される。両シリーズともに、NFTアートによるキャラクターシリーズを発端として、物質性を伴う現代美術作品、3D、彫刻、映像作品、アバターなど、さまざまな媒体により、マルチバース的に作品展開がされている。

 モチーフとしている仏像や妖怪について、たかくら氏は、日本独自の「バリエーションの美学」によって構築されてきた「キャラクター文化」の一種であると位置づけている。同時に、「存在を信じるが触れることのできない、向こう側のものたち」である仏や妖怪を、現代における「デジタル上の存在」に極めて近いものと定義している。

 たかくら氏は、仏像や妖怪を作品として現代によみがえらせるにあたって、ブロックチェーンにひもづくデジタルデータの証明技術であるNFTを作品制作の手段として用いている。NFTの活用で、たかくら氏は自身の生み出す作品がバーチャル上にアーカイブされ続け、長く続く仏像や妖怪のn次創作の系譜に連なることを企図しているという。

 インドから中国を渡って日本にやってきた大乗仏教は、日本の土着の神や陰陽道、修験道、神道と習合し、独自の体系を築いてきた。そのアイコンとして表象された仏像たちは、長い時間の中で、さまざまな姿を獲得し、表現されてきた。たかくら氏は、現実に存在するさまざまな仏像の手印や持仏をモチーフとしながら、ドット絵として大きくキャラクター造形を改変し、NFTとすることで、仏像を現代の姿へと作り直し、表現している。

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 一方、妖怪は、日本で伝承される民間信仰において、非日常的・非科学的な存在を総称したもので、人の想像力によってかたちを与えられ、古くから戯画や玩具の題材として取り上げられてきた。江戸時代の画家・浮世絵師で、妖怪画を多く描いた鳥山石燕による妖怪の認識が、漫画家の水木しげるへと引き継がれ、平成に入ると特撮、ポケモン、妖怪ウォッチといった影響力のあるコンテンツにおける表象や概念と混ざり合うなど、その姿を進化させてきたとたかくら氏は捉え、ドット絵を用いて、妖怪の姿に新たな形を与えている。

 山梨県知事の長崎幸太郎氏は11月24日の定例記者会見で県立美術館におけるメタバース活用プロジェクトについて発表し、次のように述べた。「県民のみなさま、とりわけ子どもたちに先端的技術・表現を身近に体験してもらう場を提供していきたい」同プロジェクトは来年2月末に本格稼働する予定だ。

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