金総書記の長男については、元北朝鮮軍幹部出身脱北者の証言などから「キム・ジュウン」という名前であることは伝わっているが、それ以外についてはベールに包まれている。韓国の情報当局も平壌での行跡を捕捉しておらず、「海外に留学している可能性がある」との見方を示しているが、五味氏の見解は少し違う。
「父親の金総書記も10代の時はスイスに留学していましたが、当時と違って今は、北朝鮮指導者の子供が海外にいるとなれば世界の情報機関がすぐに感知します。その情報網に引っ掛かっていないわけですから、国内にいる可能性が高いと思います」
いずれにせよ、今後の北朝鮮を見ていく上では、核・ミサイル技術の面だけでなく、“後継候補”たちの動静も念頭に置く必要があるだろう。