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元HKT48森保まどかが舞台初主演「不安とか緊張よりも楽しさの方が勝っていきました」

Walkerplus

元HKT48の森保まどかが、グループを卒業後初となる舞台に出演。2022年12月10日(土)から「かめありリリオホール」で上演される舞台『くちびるに歌を』で初の主演を務める。小説が原作で、映画化もされて話題になった作品の初の舞台化となる。長崎県五島列島のある中学合唱部を舞台に、生徒と触れ合うことで心情が変化していく、合唱部の指導役・柏木ユリを演じる森保まどかに同作について話を聞いた。稽古着にてインタビューに答えてくれた。

■私はありがたいことに役に入り込めているなと感じています

――まずは、この舞台に出演が決まったときの気持ちを教えてください。

【森保まどか】HKT48に在籍したときに『HKT48指原莉乃座長公演』に出演したことはありますが、歌とダンスがメインでした。しかも私が演じていたのがタヌキの役だったので、ほとんど舞台経験はなかったです。

HKT48を離れて舞台に出演することにもこれまで縁がなくて、苦手意識とまでは言わないですけど、不安な気持ちの方が大きかったというのが最初の感想でした。

――経験のないなか、大きな舞台に出演できるのはさすがに不安ですよね。では、喜びは後からやって来たという感じですか。

【森保まどか】そうですね。台本を読んで、稽古を重ねていくうちに、不安とか緊張よりも楽しさの方が勝っていきました。日々稽古をしていくうちに、これはしっかりやっていけるぞって気持ちに変わって、今は毎日楽しくて出演することに喜びを感じています。

――そして、初めての舞台でいきなり主演ですね。どう感じていますか。

【森保まどか】実は主演という意識がそんなになくて。でも、演じる柏木先生が、同じ長崎出身で、元々オーケストラにいてピアニストで音楽の先生という、私もピアノを弾くので、共通点が多くて。主演するというよりも、柏木先生を演じるという感じの意識の方が強いです。その役がたまたま主役だったみたいな感じです。

――主演がカンパニーの座長として、みんなを引っ張っていくと言われますが、森保さんはどんな感じの座長ですか。

【森保まどか】私が引っ張っていくんじゃなくて、逆にみんなに教えてもらって支えてもらっています。迷惑をかけたりとか、ふがいなさとかもあるんですけど、でもその分共演者のみんなから演じる楽しさを日々教わっています。

――演じる柏木ユリと性格的な部分での共通点はありますか。

【森保まどか】柏木先生は結構物言いが激しくてテキパキしているタイプです。あとプライドも意識も高くて、周りと衝突が絶えないみたいな感じのキャラなんですけど、私はあんまりそういうのを表に出さないというか、内々では似ている部分があるなっていうのは感じていて、親近感が湧いています。

――逆に、性格的な部分での相違点はありますか。

【森保まどか】決定的に違うのは思ったことをすぐ言うか言わないか。私は結構言わずに溜めてしまうというか、秘密主義な面もあるし言いたくないっていうところもあります。周りとあんまり喧嘩したくないとか、ことを荒立てたくないところが大きいです。

だけど柏木先生は自分からなんでも思ったことは表に出します。嫌味っぽくも言っちゃうし、ちょっと高飛車だし。そういうのを隠さずに前面に出すっていうところがちょっと違うかなと思います。

――役柄を演じて、憑依する方も多いと聞きますが、森保さんはいかがですか。

【森保まどか】周りに女優をしている友達も多くて、演技していて楽しい?と聞いたことがあるんですけど、今まで役に入り込む経験がないと言っていた子も多くて、そういう話も聞いて稽古に挑んでいるんですけど、私はありがたいことに役に入り込めているなと感じています。

母と電話越しで話す際も、「すごい声が大きくなったね」って言われますし、東京の友達とかにたまに会うときにも、「あれなんか、方言ひどくなった?」みたいな感じで、柏木先生のように激しくなっているみたいです。

■HKT48のファンにとっても、卒業した2人の共演は熱いと思います

――台詞はどんな風に覚えていますか。

【森保まどか】共演する元HKT48のじーちゃん(神志那結衣)に台詞の覚え方を聞いたら、「何も見ないで台詞は言えるようにならなきゃ駄目。何もないときでも考えずに言える、ダンスみたいに考えずに踊れるみたいな状態にならないと、完全に台詞が入ったってことにならないからそういうふうにしている」と教えてくれて。

だから家でも台詞をずっと口ずさんでいます。台本は読むっていうよりもずっと声に出して。まだ稽古が始まってないときは、自分で他の人の台詞も読んで、自分の前だけちょっと開けて録音してから練習したりとか、ここで言うなとかタイミングを覚えるために録音して練習したりしました。

今では台詞はほとんど頭に入っているけど、日々ちょっと変わることもあるので、それに順応していくっていう感じですね。

――台詞だけにとらわれていると、動きの方がついていけないこともありますよね。

【森保まどか】はい。感情があって動くみたいなことを今まで考えたこともなくて、たぶんそれでみんなは演じる楽しさを見いだしていくんだろうなって気付きました。

舞台はシーン稽古を重ねるうちに、みんなの動きが変わっていくし、しかも良くなっていくし進化していく。それに合わせて自分の感情ももっと高ぶったりとか、もっと動いたりとか、毎日変化しています。

意識して動くっていうよりもちゃんと感情があって相手の話を聞いてリアクションするとか。最初はやっぱり難しかったけど、それをみんなが楽しいって言うんだなっていうふうに思えたら動けるようになりました。

――台詞の覚え方を教えてくれた、神志那結衣さん(今年9月にHKT48を卒業)との共演も話題になっていますね。

【森保まどか】じーちゃんが出演すると聞いたときはびっくりしました。じーちゃんが演じる松山先生は同期という役で、私とじーちゃんも実際に同い年なんですよ。だからすごくやりやすそうだなと思ったし、HKT48で活動しているときからも仲がいい方で、よくご飯とかプライベートで会うことも多かったので、安心しました。

稽古終わりでお茶したり、ご飯に行ったときも、「まどちゃんの初舞台、初主演の舞台に関わることができてめっちゃうれしい」っていうふうに言ってもらえて、そんなこと言ってくれるなんて私も感無量です。お互いにめっちゃ助け合っています。HKT48のファンにとっても、卒業した2人の共演は熱いと思います。

――今回、柏木ユリをどんなふうに演じてみたいと思いますか。

【森保まどか】柏木先生は最初嫌な感じだったけど、最終的になんかすごいいい人みたいな感じの感想で、みんなに好きになってもらいたいなと思います。

――そういう変化を意識して演じるわけですね。

【森保まどか】そうです。最初はみんなから思いっきり嫌われてもいいぐらいに演じています。急にガラッと変わるわけじゃなくて、中学生との合唱部などの交流を経て、段階を経ていい人に変わっていくので、上演の限られた時間の中で変化を出すっていうのが難しいですね。
――今回先生という役も初めてですね。先生と教え子との交流みたいな気持ちについてはどうですか。

【森保まどか】ちょっと親目線になりつつあります。でも実はキャストはみんな同い年ぐらいで、年上もいるんですよね(笑)。最初はどうしようかと思いました。でもみんなとすっかり距離が縮まっているので、今ではタメ口でお話するぐらい仲良くなっています。

■みんなのなかでは下手にピアノが置いてあるので神席と言われています(笑)

――最近はショートヘアのイメージが強い森保さんですが、今日もそうですけど、柏木ユリはロングヘアですね。

【森保まどか】ロングヘアがもう地毛かと錯覚するぐらい馴染んできました。私が勝手に想像しているんですけど、柏木先生って多分、お守りでアクセサリーとかを付けているタイプなんじゃないかな。髪の毛をずっといじっているみたいな感じの、ちょっとどっか自信がないじゃないけど、手持ちぶさたみたいな人、何か動作が多い人なのかなと思っています。

自由奔放に両手を広げて歩くっていう感じじゃなくて、どっか気にしているじゃないけど、時計を見たりとか携帯見たりとか。そういう所作が多いのかなって思うから、いじっていられるロングヘアは役作りの面ですごく役立っています。

――演出家からの演技指導はありましたか。

【森保まどか】あります。柏木先生は上京してから、都会に染まっている人だから、生徒や同僚の先生たちとは全然違う時間の軸で動いているというか、すごいせかせかしているし、相手の返事を待たない。ちょっと言いっ放しにしちゃうとか、そういう喋り方だったり、動き方っていうのを意識してね」っていうふうに言われて。それがすごく難しかったのが、私は普段福岡に住んでいて、今共演している人たちはほとんど東京の人なので、立場が逆なんですよ。

普段東京に住んでいる中学生のみんなは田舎感を出さなきゃいけないし、私は福岡に住んでいるけど東京感を出さなきゃいけないっていうので逆転現象が起きてて、それがすごく大変だなって思いながら演じています。

演出家の先生に、丁寧すぎるし優しすぎって言われています。「都会の人はそんなに相槌を打たないし、もっと他のことを考えていて忙しいから。島の船が何時に来るかなじゃなくて、山手線が次何時何分何秒っていう時間軸で動いているから、そういう人になりきって」と言われて、難しいなと思います。

――普段の生活でも都会的な森保さんに代わってしまうかもしれませんね。今回、ピアノを演奏するシーンもありますよね。

【森保まどか】ばっちりあります。ピアノを弾くシーンは3回ぐらいあります。みんなのなかではステージの下手にピアノが置いてあるので神席と言われています(笑)。立ち位置も下手が多くて。もちろん、上手にも行きます!

――全体的な作品の見どころを教えてもらえますか。

【森保まどか】ダントツで合唱シーンですね。全体として、仲たがいがあったりとか、逆に意気投合したりとか、ちゃんと協力し合ったりとか、努力とか友情とかもいろんな要素があって、全てが合唱で浄化されていくじゃないけど全部発散されるみたいな感じのストーリーになっています。だからそこをやっぱりピークに持っていきたいねってことはみんなで意識しています。

――合唱シーンでは森保さんも歌っているんですか。

【森保まどか】私は歌っていませんが、ピアノを弾いてみんなを見守っています。

――他では森保さんが歌うシーンもありますか。

【森保まどか】(力強く)あります!ピアノを弾きながら歌いますので楽しみにしていてください。

――今回の舞台主演を経験したことで、今後もいろんな舞台に出演したくなってきたと思いますが、どんな舞台に出演してみたいですか。

【森保まどか】私は結構2次元が好きですので、2.5次元の舞台に上がってみたいですね。アニメやドラマを観ていたりしても、これが舞台化するなら演じてみたいなっていう発想になってきました。

――来年はそういう姿の森保さんが見られるかもしれませんね。

【森保まどか】(目を輝かせながら)はい。2.5次元の舞台に上がっている自分を勝手に想像しているんです(笑)。舞台はファンの方にも私を直に見てもらえるし、会いに来てねって言えるのもいいですね。

――最後に、ファンの皆さんへメッセージをお願いします。

【森保まどか】この作品は見終わった後に充実感だったり、満足感だったりとか、すごくハートフルな温かい気持ちになれるような内容になっています。青春時代を過ごしている学生の方はもちろん感情移入できると思うし、共感できると思います。

社会人として仕事をされている方や主婦の皆さんも、自分にもこういうとっても大切な時間があったなとか、忘れられない人と出会ったなっていうのが、自分にとっての青春だと思うんですけど、そういう青春時代を思い出して、懐かしくなって少しホロリと泣けちゃったりとか、すごく優しい気持ちになったりとか、笑顔になったりとか。そういう意味でも大人の方にも絶対に楽しんでもらえる作品だと思います。

たくさんの方に観ていただいて、共感するなり思い出すなりして、それぞれの楽しみ方で味わってもらいたい舞台だなって思っています。そのために私も頑張ります。

――お話を聞くと感動できるシーンが満載ですね。どのシーンで泣けるか楽しみにしています。

【森保まどか】めっちゃハードル上げるじゃないですか(笑)。

撮影・取材・文=野木原晃一
 
   

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