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Apple、Face IDの開発者が脳に薬を運ぶワイヤレスの小型ロボットを開発

カラパイア


 未来の病院では、小さなロボットが人体に入り込んで、外からは発見できない病気の診断や治療を行っているかもしれない。

 米国の「Bionaut Labs」社は、まさにそんな医療用マイクロロボットを開発し、現在人間での治験を行う準備を進めている。

 開発者であるミハエル・シュピゲルマッハー氏とアビアド・マイゼルス氏の両名は、2013年にApple社がアップルが360億円で買収した、Face IDを開発した「PrimeSense社」の創業者でもある。同社はMicrosoft社のKinectを開発したことでも知られている。

体内で治療を行うマイクロロボット

 「Bionaut Labs」社が開発を進めるマイクロロボットは、磁石による誘導で体内を移動して患部に薬を届けたり、ミクロスケールの医療処置を行うことを目的とした医療用ロボットだ。

 大きさは全長数ミリの極小サイズ。ゆえに注射器を使って、人の後頭部から体内に進入することができる。

 治療が完了すれば、注射針まで誘導されて回収される。

 Bionaut Labs社によれば、ロボットはいずれ中枢神経系である脳全体の病気の治療を行う”プラットフォーム”になれる可能性を秘めているとのこと。

 また必要に応じて、体内の診断や生検をすることもできるだろうという。

効果的で副作用のない治療法を目指して

 シュピゲルマッハー氏がマイクロロボットの研究を始めたのは、部分的な症状であっても薬効成分が体全体に広がってしまうことを知ったからだそう。そうした薬は、無用な副作用を生じさせる恐れがある。

 一方、マイクロロボットなら治療すべき患部にのみ集中できる。また、人間ではなかなか手が届かない場所でも移動できるという強みもある。

 いずれロボットは、アルツハイマー病・パーキンソン病・ハンチントン病・脳卒中など、よくある病気の治療に使われるようになる可能性があるとのことだ。

治験へ向けて資金調達に成功

 Bionaut Labs社は、動物実験を通じてロボットの大きさと速度を改良し、それが体の組織を傷つけないことも証明済みだ。

 さらに同社は、人間での治験を行うべく、2回目の資金調達で4320万ドル(約58億円)を集めることに成功した。

 治験では、まずロボットが脳腫瘍の治療薬を運ぶ様子を観察。さらにダンディ・ウォーカー症候群という小児神経疾患に対する処置(嚢胞に穴を開ける)を行う予定であるという。

なお、このロボットはすでに、米国食品医薬品局(FDA)から”人道的使用”の承認を得ている。つまり患者の命を救う手段がほかにない状況では人間に使用できるということだ。

 また希少疾病用医薬品(必要性が高いが、患者が少ないため、製薬会社が利益をあげられない医薬品)にも指定されているそうだ。

References:Apple Face ID Team Creates Tiny Robots to Bring Drugs into Brain • iPhone in Canada Blog / Bionaut — Precision micro-technology, the future of healthcare. / written by hiroching / edited by / parumo

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