生方は場面や台詞、小道具に至るまで、取りこぼしなく一つひとつに意味を持たせる脚本家。すべてが“伏線”になっていると言っても過言ではない。シナリオブックを読めば、きっとドラマでは取りこぼしてしまった仕掛けに気づくだろう。未公開シーンを含めた完全版となっているので、よりドラマへの理解度も上がるはず。もちろん、“土台”である脚本を見ながら、キャストがいかに解釈して演じているか、どの部分が脚色されたのかをチェックするのも楽しみの一つ。
クリスマスイブに発売となる『silent シナリオブック 完全版』はまるでプレゼントかのよう。その後に訪れる年末年始の休暇にぜひsilentの世界に浸ってほしい。
文=苫とり子