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黒木華主演×阪本順治監督『せかいのおきく』2023年4月公開 共演に寛一郎、池松壮亮

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『せかいのおきく』©︎2023 FANTASIA

 黒木華を主演、寛一郎、池松壮亮を共演に迎えた阪本順治監督最新作『せかいのおきく』が、2023年4月28日に全国公開されることが決定した。

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 監督を務めた阪本が自身のオリジナル脚本を映画化した本作。『小さいおうち』で第64回ベルリン国際映画祭最優秀女優賞(銀熊賞)を受賞、『小さいおうち』『母と暮せば』『浅田家!』で3度の日本アカデミー賞最優秀助演女優賞を受賞した黒木が主演を務める。

 共演には、祖父に三國連太郎、父に佐藤浩市を持ち、『ナミヤ雑貨店の奇跡』『菊とギロチン』でデビュー間も無く数々の新人賞を受賞し、現在放送中の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』(NHK総合)では歴史に残る大事件の実行犯・公暁役を演じた寛一郎と、『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』『宮本から君へ』『ちょっと思い出しただけ』などに出演し、『シン・仮面ライダー』の公開を控える池松が名を連ねた。

 舞台は、日本が世界の渦に巻き込まれていく江戸末期。寺子屋で子供たちに読み書きを教えている主人公おきく(黒木華)は、ある雨の日、厠(寺所有の公衆便所)のひさしの下で、雨宿りをしていた紙屑拾いの中次(寛一郎)と、下肥買いの矢亮(池松壮亮)と出会う。武家育ちでありながら今は貧乏長屋で質素な生活を送るおきくと、古紙や糞尿を売り買いする最下層の仕事につく中次と矢亮。侘しく辛い人生を懸命に生きる3人はやがて心を通わせていくが、ある悲惨な出来事に巻き込まれたおきくは、喉を切られ、声を失ってしまう。

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 本作について、黒木は「『せかいのおきく』、この題名に込められた阪本監督の想いが、より多くの方に伝わるよう、おきくを演じられていたらと思います。今の時代に繋がる尊さがある作品になっていると思いますので、沢山の方に見ていただけると嬉しいです」とコメント。寛一郎は「青春。それは、恋とせかいとうんち。阪本順治最新作お楽しみに」、池松は「自然と共に生き、空と人と情緒があったこと、祈りがあったこと。貧しくも瑞々しく生きる人々の映画です。今を生きる多くの人々に届くことを願っています」と、それぞれコメントを寄せた。

 また、阪本監督は「江戸時代における食のサイクルを基軸として、没落した武家の娘と、糞尿の処理に携わる賤民たちを主人公に、低い視座から社会を眺めるだけではなく、“汚い”ところから世界をえがこうとする意欲作。しかも軽妙に、しかし美しく、だ。名付けて、糞ったれ青春時代劇!」と手ごたえを見せた。

 さらに、本作のファーストルックとして3点の場面写真が公開。貧乏長屋の小路で空に拝むおきく、商売の種となる貴重な糞尿を担いで畦道をひた走る中次と矢亮、そして厠のひさしで雨宿りをする3人の姿が切り取られている。なお本作は、全編が主に京都撮影所(東映・松竹)で撮影された。

 また、本作の舞台となる江戸時代では、現代の私たちでは捨ててしまうようなものを買い取り再利用する商人がたくさんいた。矢亮の商売である「下肥買い」はその代表例だ。下肥買いは「汚穢屋」とも呼ばれ、長屋にある共同の厠に溜まった大量の糞尿を買い取り、農村に肥料として売却された。それはまた、人間にとって不可欠な食料を生み出す。

 江戸時代のそのような「循環型社会」を企画の背景に用いたことについて、日本を代表する美術監督であり、本作の企画プロデューサーである原田満生は「江戸時代は資源が限られていたからこそ、使えるものは何でも使い切り、土に戻そうという文化が浸透していた。人間も死んだら土に戻って自然に帰り、自然の肥料になる。人生の物語もまた、肥料となる。自然も人も死んで活かされ、生きる。この映画に込めた想いが、観た人たちの肥料になることを願っている」と語った。

■コメント
・阪本順治(監督)
気候変動による災害、戦争を終わらせられない指導者たち、真っ先に死んでゆくのは、なんら世界経済の恩恵を受けない階級層。消費されるのは、モノだけではなく、“ひと”だ。
本作は、江戸時代における食のサイクルを基軸として、没落した武家の娘と、糞尿の処理に携わる賤民たちを主人公に、低い視座から社会を眺めるだけではなく、“汚い”ところから世界をえがこうとする意欲作。
しかも軽妙に、しかし美しく、だ。名付けて、糞ったれ青春時代劇!

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