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岸田総理「東大コンプレックス」の呪縛(3)そもそも親族も東大卒だらけ

アサ芸Biz

 さらに、だ。葉梨氏更迭のおよそ10日後、11月20日から21日にかけて慌ただしく行われた総務相の入れ替えでも、同様の力学が働いているという。同関係者が続けた。

「数々の『政治とカネ』の問題で更迭に至った寺田(稔氏・64)は、まさに総理好みのピカピカの経歴だ。そもそも義理の祖父が池田勇人で、(現在、総理が派閥の領袖を務めている)宏池会生みの親であるという血脈に加えて、東大法学部を経て大蔵省入省という、総理にしてみれば羨望のエリート街道を歩いた人物でもある。毎週のように新たな問題が露見し、そのたび国会で厳しく追及されようとも、更迭に踏み切らず、最後の最後までかばったのは、こうしたことを踏まえてのことと見られる。また、後任になぜか松本(剛明氏・63)を選んだというのも、東大卒で優秀だったからだろう。要するに、法相交代劇と同じ構図だ」

 確かに松本氏の抜擢も、齋藤氏と同様、違和感があった。現在は岸田政権を支える麻生派ながら、旧民主党での議員歴が長く、また、その政権時には外相を務めた人物でもあったからだ。

 だが、経歴をつぶさに調べてみると、単なる東大卒ではなく、これまたピカピカなのが判明したのである。

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 第一に、寺田氏と同じく─というか、それ以上の血脈を有していた。なんと、初代首相たる伊藤博文の血筋であった。しかも、東大法学部卒であり、大蔵省にこそ入らなかったものの、政府系金融機関の歴史を持つ日本興業銀行に就職したという経歴の持ち主なのだ。政府関係者の言う「優秀」とは、こうしたことを意味すると見られる。

 なお、同関係者によれば、秘書官らについても総理が東大→財務を重んじており、そのことは永田町・霞が関で周知の事実となっているというが、永田町筋は、こんな感想を漏らした。

「総理の東大好きはつとに有名だが、それは、そもそも親族に東大が多く、今もそうだからだろう。親族となれば、親近感もあるし、信頼もしよう。側近らを東大で固めているのは、その延長線上のことではないか」

 事実、岸田総理の父・文武氏は、政治家で衆議院議員を5期務めたが、もともとは東大卒の経済産業省(当時は商工省)キャリアであり、その弟すなわち叔父・俊輔氏も東大を経て大蔵省に入省し、証券局長などを務めた人物だ。また、総理には妹が2人いるが、ともに東大卒の財務官僚と結婚している(うち1人は故人)。さらに、親類にも東大から財務省入りした者がいる。

 永田町筋は、こうした点を踏まえて見解を述べたわけだが、政府関係者の分析も興味深い。ともあれ、岸田総理の「東大→大蔵」信仰に揺らぎはないようだ。何が起ころうとも、「彼らに任せておけば大丈夫」とばかりに馬耳東風で受け流して、今後も〝信仰〟に基づいた重用・抜擢を続けそうな按配である。

(ジャーナリスト:時任兼作)

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