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批評家が選ぶ、スティーヴン・スピルバーグ代表作ランキング!最新作まで“フレッシュ”なおすすめ10選

MOVIE WALKER PRESS

本日12月4日で日本公開からちょうど40年を迎えた『E.T.』(82)、そのメガホンをとったスティーヴン・スピルバーグ監督といえば、もはや説明要らずの世界的巨匠だ。これまで手掛けた監督作の全世界興行収入の総額は、数多くいる映画監督のなかで唯一100億ドルを超えており、アカデミー賞監督賞にはこれまで8度ノミネートされ2度受賞している。

そして製作総指揮を務めた作品も「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズや「トランスフォーマー」シリーズ、「MIB」シリーズなど大ヒット作がずらり。そこで本稿では、スピルバーグ監督の長編監督作33作品のなかから、映画批評を集積・集計するサイト「ロッテン・トマト」で批評家からの評価が高い10作品(同率のため11作品)を一挙に紹介していきたい。

「ロッテン・トマト」とは、全米をはじめとした批評家のレビューをもとに、映画や海外ドラマ、テレビ番組などの評価を集積したサイト。批評家の作品レビューに込められた賛否を独自の方法で集計し、それを数値化(%)したスコアは、サイト名にもなっている“トマト”で表される。好意的な批評が多い作品は「フレッシュ(新鮮)」なトマトに、逆に否定的な批評が多い作品は「ロッテン(腐った)」トマトとなり、ひと目で作品の評価を確認することができる。

中立的な立場で運営されていることから、一般の映画ファンはもちろん業界関係者からも支持を集めており、近年では日本でも多くの映画宣伝に利用されるように。映画館に掲示されたポスターに堂々と輝くトマトのマークを見たことがある方も多いだろう。


それでは、スティーヴン・スピルバーグ監督作品の“フレッシュ”10傑を挙げていこう。

■99%フレッシュ『E.T.』(82)
■98%フレッシュ『シンドラーのリスト』(93)
[HEAD]97%フレッシュ『ジョーズ』(75)
■96%フレッシュ『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』(02)
■96%フレッシュ『レイダース 失われたアーク《聖櫃》』(81)
■94%フレッシュ『未知との遭遇』(77)
■94%フレッシュ『プライベート・ライアン』(98)
■93%フレッシュ『フェイブルマンズ』(22)
■92%フレッシュ『ジュラシック・パーク』(93)
■91%フレッシュ『ブリッジ・オブ・スパイ』(15)
■91%フレッシュ『ウエスト・サイド・ストーリー』(21)

もっとも高い評価を獲得したのは『E.T.』で、99%フレッシュという圧倒的な高評価を獲得。孤独な少年エリオットと地球に取り残された宇宙人のE.T.が出会い、心を通わせていくさまを描いた本作は、それまでの“宇宙人もの”のSF映画の常識を覆す温かみにあふれ、まさに万人に愛されるタイプの作品といえるだろう。

劇場公開された40年前には『スター・ウォーズ』(77)が持っていた全世界興収記録を塗り替え、記録的なロングラン。日本でも15年以上にわたって歴代興収1位を守り続け、VHSのセールスでも新記録を樹立。公開20周年のアニバーサリー上映も含め何度もリバイバル上映が行われ、そのたび世代を超えて語り継がれてきた。まさにスピルバーグ監督を象徴する作品であり、この40年の映画界を代表する一作だ。

33本ある監督作のうち実に3分の1が91%フレッシュを超える高評価というのはさすがスピルバーグ監督だ。『続・激突/カージャック』(74)でカンヌ国際映画祭脚本賞を受賞した時から、その評価は高まり続け、いまもそのブランド価値は落ちる気配がない。しかも『ジョーズ』や『未知との遭遇』、『レイダース』などリストに入った作品はどれも代表作と言いたくなるような作品。おそらく映画ファンなら誰もが、それぞれの好きなスピルバーグ作品を持っているはずだ。

そんなスピルバーグ監督が映画界の最高の栄誉であるアカデミー賞を初めて受賞したのは『シンドラーのリスト』だった。第二次大戦下で多くのユダヤ人を救ったオスカー・シンドラーを描いた3時間を超える大作で、12部門にノミネートされ7部門を受賞。同作が公開された1993年には、サマーシーズンに公開した『ジュラシック・パーク』が大ヒットを記録。同年はまさしく“スピルバーグの年”といえよう。

その5年後に公開された『プライベート・ライアン』では、アカデミー賞で有力視されていた作品賞を逃したものの2度目の監督賞を受賞。これまで作品賞にノミネートされた監督作は12作品。近年もコンスタントに候補入りを果たしているのだが、今世紀に入ってからは作品賞も監督賞も受賞していないというのはちょっぴり意外なところだ。

その代わりに、91%フレッシュで並んだ『ブリッジ・オブ・スパイ』ではマーク・ライランスが助演男優賞を、直近の作品である『ウエスト・サイド・ストーリー』ではアリアナ・デボーズが助演女優賞を受賞。上位に入らなかった『リンカーン』(12)ではダニエル・デイ=ルイスが主演男優賞を受賞しており、スピルバーグ監督に導かれた俳優たちがオスカーを獲得するというかたちで、その確かな演出力が評価されている。

そして現在アメリカで公開されている最新作『フェイブルマンズ』(2023年3月3日公開)は、スピルバーグ自身の少年時代をモデルにして描かれた物語。公開前から非常に高い評価を集めており、来年発表される第95回アカデミー賞の大本命との呼び声も高く、スピルバーグ監督にとって29年ぶりの作品賞受賞の可能性も期待されている。監督デビューからもうすぐ半世紀で、『E.T.』から40年。常に進化を続ける巨匠のフィルモグラフィに、また新たな代表作が加わったようだ。

文/久保田 和馬
 
   

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