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2大会連続の快進撃なるか? 来年のラグビーW杯でジャパンを高みに導く「注目の5人」をピックアップ!

THE DIGEST

2大会連続の快進撃なるか? 来年のラグビーW杯でジャパンを高みに導く「注目の5人」をピックアップ!

 丸いボールのワールドカップの次は、楕円球のワールドカップだ。

 ラグビー日本代表は、来秋のワールドカップ・フランス大会で2大会連続での決勝トーナメント進出が期待される。先日の欧州遠征で2022年の活動を終えたばかりで、選手はそれぞれの所属先へ合流。12月17日開幕の国内リーグワンを見据える。

 本稿では、2大会連続でのジャパンの快進撃をさらに促しそうな選手のうち注目の5名を紹介する。

自称「にわか」からの脱皮を目指したいファンは、ボールを持っていない時を含めた下記戦士の動きに注目されたい。チャンスやピンチへの嗅覚、ビッグプレーを生むポジショニングをはじめとした、「いい選手」の持つ資質を深く味わえるだろう。
(文:向風見也)

――◆――◆――
 ◇ワーナー・ディアンズ(東芝ブレイブルーパス東京)/ロック/20歳/201センチ・117キロ

 流経大柏高を卒業して1年も経たぬうちに代表入りしたのが、昨秋のこと。その約1年後にあたる10月29日には、自身が子どもの頃に入りたかったニュージーランド代表との試合(東京・国立競技場/●31―38)でトライを決めた。

 11点差を追う後半16分、敵陣10メートル線付近の接点の脇から飛び出し、相手のキックをチャージ。そのまま球を拾い、約40メートルを独走した。

 続く11月の欧州遠征でも12日のイングランド代表戦(ロンドン・トゥイッケナムスタジアム/●13―52)、20日のフランス代表戦(スタジアム・ド・トゥールーズ/●17―35)で先発。同学年の多くが大学へ通うなか、「まだ1年しか経っていないプロラグビー生活のなかで、(代表戦での)コンタクト、試合の強度を経験できた。これを大切にしたいです」と地に足をつける。

 高さと速さで魅了するうえ、パスをもらう際には巧みなフットワークで人垣をすり抜ける。目指すは「世界一のロック」。14歳で来日する前から、トレーニングの指導者である父のグラントに教わり自重での鍛錬、肩の可動域を広げるエクササイズを習慣化。恵まれたサイズにあぐらをかかず、創意工夫と努力を怠らない。
 ◇ベン・ガンター(埼玉パナソニックワイルドナイツ)/フランカー/25歳/195センチ・120キロ

 元主将のリーチ マイケルら逸材の揃う日本代表のフォワード第3列(フランカー、ナンバーエイトの総称)にあって、復活が待たれるのがガンターだ。

 2016年に18歳で来日し、2021年に代表デビュー。今年7月の対フランス代表2連戦では続けて先発し、好守で魅せ、「自信を深められた」。今秋の代表候補キャンプでは左ひじを故障し、いまは手術を経てリハビリ中である。

「(代表メンバーに)選ばれるにはたくさんのことをしなければいけない」

 強靭な体躯をタックルに活かすうえ、プレーを終えてからの起き上がり、次のプレーへ移るまでの動きの鋭さも光る。防御の穴を埋める流れで「タイミングが大事」と、孤立した走者から球を奪う。

「お互いの繋がりのもと、幸運にも自分がターンオーバーできる(ボールを奪える)」

 茶目っ気があり、取材エリアで同僚へちょっかいを出す姿でも知られる。「フレンドリーな雰囲気を作りたくて。もちろん、真剣な時は真剣に。TPOについては考えています」と表情を崩す。
 ◇齋藤直人(東京サントリーサンゴリアス)/スクラムハーフ/25歳/165センチ・73キロ

 代表入り2年目の秋は3度のテストマッチで2トライ。抜け出した味方へ首尾よく並走し、人のいない場所でパスをもらうや加速する形だ。嗅覚と運動量の合わせ技だった。

 スクラムハーフとしての真骨頂は攻めのテンポ。接点の真後ろへいち早く到達し、地面の球を拾うや味方が走り込む位置へ高精度のパスをさばく。

 味方が抜かれた箇所をカバーしてのタックル、味方を統率する声、キックの飛距離でも際立つとあり、日本代表と所属するサンゴリアスの両方で定位置を争う流大にも「これからの日本ラグビーを背負っていく存在」と推される。

本人は、経験を積むほど自信をつけていると実感。胸に秘めるのは、トニー・ブラウンアシスタントコーチの言葉だ。

「誰にもならなくていい。お前はお前だ。お前の強みを出してプレーしろ」

 今季はサンゴリアスで、2つ上の堀越康介と共同主将を担う。田中澄憲新監督からは、「ラグビーに取り組む姿勢でリードして欲しい」。練習開始の1時間以上前にクラブハウスに到着して身体を動かし、桐蔭学園高校時代からつけるラグビーノートで自分と向き合う。一貫性のある生きざまで周りを締める。
 ◇ディラン・ライリー(埼玉パナソニックワイルドナイツ)/アウトサイドセンター・ウイング/25歳/187センチ・102キロ

 日本大会で5トライの松島幸太朗と並ぶ屈指の走者。昨年、初めて選ばれた日本代表にあって、今年から主力のアウトサイドセンターに定着している。身体が大きくて足が速いといった才能を示すのに加え、目の前の防御をぎりぎりまで引き付けながらのハンズパス、相手に掴まれた後のオフロードパスといった妙技も披露する。

「豪州でプレーしていた時は自分の強さを持ち味にしてきましたが、日本でペースの速いラグビーに触れるなか、自身のパス&キャッチのスキルを培った」

 防御も堅い。鋭い出足で走者を仕留めたり、大きく駆け戻ってピンチを防いだり、相手の攻めを接点から大外に向かって追い込むようなコースを取ったり。チーム事情によってはタッチライン際のウイングにも入り、相手の蹴る高い弾道のキックにも対応する。

 南アフリカに生まれてオーストラリアで育った。プロ選手になれたのは来日してからで、ワイルドナイツでの活躍から海外のオファーを受けても「他のクラブでのプレーは考えていません。まだまだ恩返しがしたい」。律義さを保つ。
 
◇堀江翔太(埼玉パナソニックワイルドナイツ)/フッカー/36歳/180センチ・104キロ

 国内有数の才能。2011年以来3度のワールドカップに出場し、その間には海外経験も積んだ。スクラム最前列のフッカーを務めながら、パス、キック、ランを高次で披露する。ワイルドナイツの防御システムを主体的に考えるなど、競技への造詣が深い。

 成長を止めない。2015年に出会った佐藤義人氏とトレーニングを重ね、身体動作を極める。コンタクトした瞬間に自分よりも大きな選手を弾いたり、背筋を伸ばしたまま人垣に身体を差し込んだりと、数値では表せぬ強さをにじませる。

 昨季のワイルドナイツでは、代表主将の坂手淳史が先発してハードタックルを連発。途中出場の堀江は妙技と献身で相手を突き放し、チームの日本一と自身のリーグMVP受賞を喜んだ。

「フィジカル的にも能力的にも落ちていった36、7歳の選手をたくさん見てきた。自分がそうならずに調子よくいられるのは、非常に嬉しいことで」

 この秋の代表活動には不参加も、藤井雄一郎ナショナルチームディレクター曰く「スーパー特別扱い」。フランス大会までの復帰が待たれる。

文●向風見也
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