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『SPY×FAMILY』ロイドのことが好きすぎる! 佐倉綾音演じるフィオナのギャップに注目

Real Sound

『SPY×FAMILY』公式サイトより

 テレビ東京ほかにて放送中のTVアニメ『SPY×FAMILY(スパイファミリー)』第21話「〈夜帷〉/はじめての嫉妬」では、フィオナの意外な一面が垣間見えた回だった。これからのフォージャー家に間違いなく影響を及ぼすであろう人物である。

参考:ロイドとフィオナがタッグを組んでテニス勝負へ 『SPY×FAMILY』第22話場面写真公開

 フィオナは、表ではロイドが勤めるバーリント総合病院の事務として、裏ではWISEのスパイ〈夜帷(とばり)〉として働く。表情に一切感情を見せず、任務に執着する彼女は、毒婦・冷血・鉄面皮と称され、気味悪がられていた。

 オペレーション「梟(ストリクス)」の進捗が芳しくないと聞くと、自分が妻役を代わる提案をする。「フォージャー夫人がリタイアされた場合は仕方ないですよね……?」と訴えると、普段は落ち着いているハンドラーですら焦った表情を見せていた。そしてフォージャー家へと訪れると、ヨルの妻っぷりを観察する。

 ロイドとフィオナは、口の形と発音を分けて器用に意思疎通を図っていた。表ではスーパーの野菜の販売状況について、裏では「梟」の状況について口論する。声とは別に、パチパチとタイピングのような音で、口を動かしている様子を表現していたのがシュールである。

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 ボンドの散歩はヨルがするべきだと伝えたり、アーニャがココアをこぼす姿を見て教育が行き届いてないと感じたり、フィオナの評価はなかなか厳しい。ヨルの至らない点を見つける度に、妻役は自分が適任だと心の中で主張する。

 しかし実は、彼女は「梟」成功のために妻役を代わりたいのではない。ロイドが好きすぎるが故に、自分がロイドの妻役になりたかったのだ。

 ロイドやヨルの正体を見抜いたように、今回もアーニャがフィオナの心を読んだことによって彼女の恋心を知る。だが今までと違うのは、心を読んだアーニャ自身も読み間違えたのではないかと疑うほど、姿とはギャップのある心の中だった。

 ピンク色のフォントで大きく「すき」の二文字を並べてフィオナの純粋な気持ちを表現。その後「すうううううううきいーーーーー」と連続して文字を並べることで、溢れんばかりのロイドに対する感情が伝わってきた。よく見ると、ロイドを観る瞳の中にもハートが映り込んでいる。

 ユーリもアーニャが胸焼けするほどヨルのことが好きだが、ユーリの場合は同時にさまざまなことを考えながら、流れるような早い速度でとにかく「すき」を表していた。フィオナの「すき」は、「すき」以外を考えられないくらい、どっしりとした大きな感情でフィオナの心を占拠している。同じ「好き」という感情でも、本人たちの「好き」の形にあわせた描き方をしていた。

 口調は冷たく、何を考えているか分からないポーカーフェイスとは一変。フィオナの心の中は激しく、喜怒哀楽の表現は豊かで、様々な妄想を繰り広げている。彼女が感情を押し殺しているのは、昔ロイドに「スパイとして本音を表に出すな」と言われたからである。教えを守り続けてきたことに、ロイドに対する愛や忠誠心を感じる。

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