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「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」パク・ウンビン、アジアファンミーティングが大盛況!ファンからのサプライズに感涙

MOVIE WALKER PRESS

この夏、Netflixで配信されたドラマ「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」。自閉症スペクトラム障害を持つ天才弁護士が様々な訴訟を解決しながら、自身と向き合っていくコミカルでハートウォーミングな物語は、世界各地にシンドロームを巻き起こした。その主人公ウ・ヨンウを演じたパク・ウンビンの初のアジアファンミーティング「2022 PARK EUN-BIN Asia Fan Meeting Tour EUN-BIN NOTE:BINKAN In Tokyo」が、11月19日(土)に開催された。アジアを回りラストとなった日本公演は、当初昼のみの予定だったが、ファンの声に応え急遽夜のステージが追加されたのだった。

定刻18時。明るい音楽が流れるや否や、本日の主役パク・ウンビンが「日本の皆さん、今晩は!」と元気いっぱいに登場。MC曰く、ここまで軽やかに走って姿を見せる俳優は初めてだとのこと。歌詞のタイミングに合わせるために急いで出てきたそうだが、彼女の快活さを感じる登場シーンに、早くも会場は大盛り上がり。曲はJOY(Red Velvet)の「안녕(Hello)」。初めて海外のファンに会えた喜びを表現する言葉がサビでリフレインするため、オープニングにぴったりだとパク・ウンビンが選んだのだという。

「お会いできて本当に嬉しいです!とても会いたかったです。皆さん、私のことよく見えますか?おおきに!」と、「使ってみたかった」という関西弁も交えつつ、流暢な日本語を話している。日本語は高校生の時に少し習ったことがあるのだそうで、「全部忘れてしまいました(笑)」と照れたが、ほとんど日本語でこなせる頭の回転の速さに脱帽してしまう。ファンが釘付けになったのは、本日の彼女のコーディネート。フリルのスカートは、フロントとバックで長さの違う可愛らしいスタイルで、トップスのニットは綺麗なデコルテを見せる華やかさだ。本人としては少し露出が多かったとのことで「恥ずかしい(笑)」とはにかんだが、彼女の魅力をより引き出すファッションに大いに胸がときめいた。

■究極の二択は大ファンでも予想不可能?魅力が尽きないパク・ウンビン

今日、パク・ウンビンが一番楽しみにしていたのは、彼女がファンへ質問する「ウンビンはファンのことが気になる」のコーナー。最初は「パク・ウンビンのファンになったきっかけは?」。彼女がワールドワイドな存在になったのは、一般的に見れば「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」だが、会場に駆けつけたのは熱心なファンたち。「千秋太后」「プロポーズ大作戦~Mission to Love~」など、かなり前から応援していたという声が相次ぎ、パク・ウンビンも「私が思っていたよりも、皆さん色々な作品を見てくださっていたんですね!」としみじみ感動していた。

この日大きく盛り上がったのは、パク・ウンビンが一番楽しみにしていた「分かりそうで分からない!ウンビン」。パク・ウンビンに究極の二択クイズを出題し、どちらを選ぶかファンが予想する。「分からないことが多いほど、皆さんがずっと私に興味を持ち続けてくださいますから、私はそう簡単に予想されませんよ!」と意気込むパク・ウンビンと、我こそはなんでも分かるというファンが白熱のバトルを展開させた。しかし、意外にも予想が当たらず一問目から脱落者が続出。パク・ウンビンの「分かりそうで分からないでしょう?(笑)」と得意げな表情がとてもチャーミングだった。
勝ち抜いたファンには、パク・ウンビンがその場でデコレーションするエコバッグが贈られた。まずはパク・ウンビンファンにはお馴染み、彼女が大好きなウサギのイラスト。さすが書き慣れているのか、後ろ姿が愛らしいウサギをサラサラと描く。本人が「最も難しい」と言う最後の1枚は、リクエストに応えて猫を描き始める。ところが身体を若干大きめに描いてしまい、本人は大慌て。爆笑する会場に対し、「リミテッド・エディション!!」と明るく言い訳。さらに笑いを誘った。

■あらゆる役を演じ分けるパク・ウンビンが明かす、あの名シーンの撮影秘話

ブレイクタイムののちに聞かせてくれたのは、「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」のOST「済州島の青い夜」。ドラマの中でウ・ヨンウたちが済州島へ出張する回を彩った印象的なナンバーだ。1988年に歌手チェ・ソンウォンが発表して以来、たくさんのアーティストにカバーされ愛され続けているこの曲を、パク・ウンビンならではの温かみある声でしっとりと聴かせてくれた。


美声に聞き惚れた後は、「画用紙のような魅力の持ち主 パク・ウンビン」というコーナー。「画用紙にはどんな色や線を描いても美しい絵が完成する。これからも、私という画用紙にどんな絵が描かれるのか見守って欲しい」という思いで企画を設けたそうだ。パク・ウンビンは子役時代から数えると芸歴27年(!)の大ベテランだが、「一つの作品に一生懸命意欲を持って取り組んでいたら、27年が経っていました。その気持ちが今の私を作ってくれたんだなと感慨深いです。私一人の力ではなく、作品を楽しんでくださった方々のおかげです」と謙虚に振り返った。長いキャリアに驕らない誠実さが、彼女の魅力の一つだ。さらに、挑戦的に役を演じることが自身の学びになっていることや、役柄を選ぶ上でのスタンスを明かす。プロフェッショナルらしい姿勢に、ファンたちは熱心に聞き入りうなずいていた。

「私自身が、パク・ウンビンという人間のことをよく分かっているので、様々なキャラクターに出逢うたび“この人はどんな人なのだろう?”とその心情を知ろうとしたことが、多くのキャラクターと出会えたきっかけではないでしょうか。彼女たちそれぞれの人生を作品の中で忠実に生きていくと、皆成長していくものなので、私も共に成長しているように感じます」。

「安定を選ぶ性格だからなのか、演技では何か新しいことをしてみたいという欲が出ます。それが私自身の世界を広げているのではないでしょうか。いつも“何でこんな難しい役を引き受けちゃったんだろう”と思ってしまうんですが、やり遂げたという経験が私を次の段階に進ませてくれると思っています」。

そんなパク・ウンビンの出演作の中から名場面を発表。まずは亡くなった双子の兄に成り代わり、男装して世子となるイ・フィを演じた「恋慕」で、外祖父と共に毒を飲む緊迫の最終回。製作陣が最後までエンディングを悩んだという本作は、実はイ・フィが上王になるという結末も考えられていたそうだ。ちなみに本作は、韓国ドラマで初めて国際エミー賞を受賞するなど高い評価を受けている。


さらに、「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」の最終回も挙がった。ヨンウがついに回転扉を攻略し、“達成感”という言葉を実感するシーンだ。ウ・ヨンウを見守っていた視聴者が最も感動したであろうこのシーンにも、興味深いビハインドがあった。

「回転扉のシーンは数え切れなくあって、“地獄の回転ドア”と呼んでいました。例えば第1話だと、ヨンウが回転扉の中に入れないシーンが一日目。ドアの中にいるシーンで二日目。手助けを受けて扉から出るというシーンで3日間、撮影しました。私の体にボディカメラをつけて、ドアから出られない姿を撮影することもありました」。

「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」の名セリフもプレイバックされた。ウ・ヨンウが自分を捨てた母のテ・スミ(チン・ギョン)に向かって、自分自身を海洋生物のイッカクに喩えるシーン。周囲と違うことで適応できず、嫌われることも多いが「これが私の人生だ。私の人生は奇妙だが、価値があり、美しい」と自身の障害を受け止める瞬間だ。



「ウ・ヨンウは大人という存在やその重み、自分のすべきことをよく分かっている人なので、私よりも精神的に大人なのではないかと思っています。このセリフは、ウ・ヨンウというキャラクターを通して皆さんへメッセージを伝えたかったです」。

■ファンからの温かなメッセージにパク・ウンビンが感涙!

楽しい時間も残りわずかとなったその時、パク・ウンビンへ“サプライズ”が贈られた。日本のファンによるスペシャルムービーで、彼女の演技力はもちろん、努力を怠らない真摯さについて温かな言葉が綴られ、愛が溢れていた。印象的だったのは、「文化と言葉が違っても、これからもあなたと一緒にいる」という一言だ。「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」は、マジョリティの無関心や障害を理由に疎外される理不尽さに気づかせてくれたドラマで、あらゆる異なる存在と価値観を認め合う意義を、私たちは教えられた。それはパク・ウンビンが、ウ・ヨンウという人物に誠実に向き合ったからこそなし得たのだと思う。ハンディキャップや国籍、民族といったボーダーを越える寛容さを教えてくれたのは、パク・ウンビンだった。ファンたちからこんな力強い言葉が出たのは、必然だったように感じる。

明るくなった瞬間、会場は「日本に来てくれてありがとう!大好き!」というスローガンでいっぱいになり、ステージには号泣するパク・ウンビンの姿があった。「私を久しぶりに泣かせましたね。本当にありがとうございます。皆さんのおかげでここまで来ることが出来ました。いつまでも変わらない声援に、心から感謝いたします。私と一緒にいつも歩んでくださってありがとうございます」と話すパク・ウンビン。MCもファンたちも、皆涙が止まらなかった。

暖かな涙に包まれたラストを飾るのは、「カノジョは嘘を愛しすぎてる」のメインテーマ「ちっぽけな愛のうた」が披露された。歌の後半に出てくるフレーズ“君と僕が出会えたこの奇跡に心からありがとう”をファンに届けたくて選んだという。「大原櫻子さんのように上手に歌えないかもしれませんが今日皆さんと出会えたこの奇跡を美しく締めくくりたいと思います」と控えめにコメントしながら、一言一言を噛みしめるように歌う姿に、ファンたちは感動しきり。忘れられない夜となった。

取材・文/荒井 南
 
   

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