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「ストレンジャー・シングス」製作陣がシーズン5の最新情報を語る!結末を聞いたNetflix幹部が涙?

MOVIE WALKER PRESS

毎年、「ストレンジャー・シングス 未知の世界」の登場人物の一人であるウィル・バイヤーズが失踪した11月6日の前後には、“ストレンジャー・シングス・デー”として様々なイベントが行われていた。また、賞レースが本格化する時期にさしかかり、ハリウッドにあるNetflix社屋内にある劇場にて「ストレンジャー・シングス」のキャストとスタッフが揃う、特別トークイベントが行われた。

司会を務めたのはパットン・オズワルド。スタンダップコメディアンで、『レミーのおいしいレストラン』(07)でねずみのレミーの声や、ジェイソン・ライトマン監督の『ヤング≒アダルト』(11)ではシャーリーズ・セロンと共演するなど様々な活躍をしている。壇上には製作総指揮で監督も務めるショーン・レヴィ、原案で監督のマット&ロスのダファー兄弟、キャストからはルーカス役のケイレブ・マクラフリン、エリカ役のプリア・ファーガソンなど、そしてイレブン役のミリー・ボビー・ブラウンはオンライン参加となった。

■「シーズン4ではかなり違うことをやってみたかったんです」(ロス・ダファー)]

双子のダファー兄弟は背格好もそっくりで、正直なところどちらが話しているのか見分けるのが難しいほど。今年7月、ダファー兄弟とNetflixは、制作会社「アップサイドダウン・ピクチャーズ」を共同設立し、漫画「DEATH NOTE」をもとにした新しい実写版テレビシリーズなど、複数のプロジェクトを進行させていると発表した。

オズワルドから「このシーズン4はいままでのシーズンと比べてかなりダークな物語にシフトしたが?」という問いに対し、「キッズたちは、中学から高校へと進学しました。僕らにとって、高校は恐ろしい場所だったという暗黒史があるので、このシーズンではいくつかホラー映画を引用したいと思ったんです。『エルム街の悪夢』『ヘル・レイザー』『エルム街の悪夢3 惨劇の館』といったような」と、マット・ダファーが言うと、「僕らはこれらの映画を観て育ったので。そして、キッズはもう子どもではなく、シーズン1のナンシー(ナタリア・ダイヤー)と同じ年の頃になっています。よし、それならもう『エルム街の悪夢』をやってもいいだろう、ということになりました。シーズン3は楽しいブロックバスター映画みたいなシーズンで、脚本を書いていてとても楽しかった。だからこそ、シーズン4ではかなり違うことをやってみたかったんです」と、ロス・ダファーが補足した。
イレブン役を演じているボビー・ブラウンは、このシーズンはイレブンにとって試練のシーズンだったと回想し、「イレブンは、自分自身を見つめ直し再発見する道を歩んでいました。彼女が直面するたくさんの社会的問題が、現在と共通するところが興味深かったです。イレブンは彼女の周りの人々の視線によって造られた女の子でした。そして、型にはまるために窮屈な想いをしている。その型とは、学校でのクールな女の子の姿であったり、身近にいる男性たちが作ってくれた少女像であったり。そして今シーズン、彼女は自分自身がスーパーヒーローであることに気がつきます。本当の彼女と周囲が見る彼女とのバランスを見つけ、そのギャップを克服することは、とてもすばらしいことだと思います」と語る。

そして、シーズン4でお気に入りのエピソードは第8話で、「みんな、『マッドマックス』から抜け出してきたようだったでしょう?坊主頭で砂漠にいると、シャーリーズ・セロンのようで(笑)。このエピソードは、俳優としてだけでなく、キャラクターとしても成長したエピソードだと思います」と答えていた。一方、ルーカスを演じているマクラフリンは、「第9話ですね。ルーカスの深い部分まで描かれて、彼が精神的なファイターであることがわかったから」と話していた。

■「(シーズン5は)各シーズンの要素から少しずつ取り入れたシーズンになる」(ロス・ダファー)

イベントも終盤に差し掛かり、残り時間約4分というところで司会を務めたパットン・オズワルドが口火を切り、「あなたたちは、『ストレンジャー・シングス』がシーズン5で幕を閉じると公言していますが、まだ答えの明かされていない問いがたくさん残っているように思います。すべてを大団円に収める準備はできているのか、それとも曖昧なまま放置されてしまうのか…。いま、どのくらいまで進んでいるのでしょうか?」と、誰もが聞きたい重要な質問を単刀直入に聞いた。

ダファー兄弟は、「数週間前に第一稿が上がったところです」と認め、「シーズン1を作っている時は、Netflixがこのシリーズを作らせてくれたことで胸がいっぱいでした。シーズン2では、最悪の状況から始まり物語の高揚感を高め、“アップサイドダウン”など様々な新しい要素を垣間見せていくことが目標でした。シーズン4は、それまで描いていた超常現象と同じくらい大事なことを描いたつもりです。シーズン1以来、多くのキャラクターが成長しています。それらのキャラクターの成長曲線を集約させることが大事だと考えています。だから、それぞれのキャラクターの成長を描く時間と、未解決事項を解決し最終形を明らかにする間でバランスをとる必要があります」と、準備中のシーズン5の展望を語った。

第一稿が上がり、Netflixの幹部にシーズン全体の概要をプレゼンテーションする会議は2時間近く行われ、物語の結末を聞いて涙ぐんでいた幹部もいたという。「彼らの目に涙が浮かんでいたのは、いい兆候だと思うんですが。この時以外で彼らが泣いたのを見たのは、予算会議の時だけでした」とマット・ダファーがジョークを言うと、ショーン・レヴィが「それは違う種類の涙だよ(笑)」と返す。

「このミーティングに同席していた目撃者として、そしてすでに脚本を読んでいる者として、なにか言うとネタバレになっちゃうんじゃないかと危惧しています。でも、ダファー兄弟に関して言えることは、番組やキャラクターが大人気になり、80年代カルチャーや超常現象がたくさん出てきても、これは“彼らの物語”だということです。少年たちのような、キャラクターたちの物語です。シーズン5では、そうした登場人物の物語をとても大事にしています。それが常に『ストレンジャー・シングス』の生命線になっているから、俳優たちの演技は筆舌に尽くし難いほどすばらしいのだと思います」と言うと、会場から大きな拍手が起きた。

司会のオズワルドが「最後に一つだけ。80年代のポップカルチャーやホラー映画の影響はさらに濃くなりますか?」と聞くと、「シーズン5は、シリーズ全体の集大成になると思います。シーズン3は夏の超大作映画で巨大モンスター、シーズン4はサイコホラーというように、それぞれ特徴がありました。いまの私たちができるスケールで、シーズン1のトーンに戻したいと考えています。各シーズンの要素から少しずつ取り入れたシーズンになるでしょう」と、ロス・ダファーが代表して答えた。

ここまで話し、タイミングよくイベント終了の時間になったが、ダファー兄弟とショーン・レヴィには大きな勝算があるように見えた。撮影開始や配信時期についてはまだ未発表だが、近いうちに詳細が報じられることを願う。

取材・文/平井 伊都子
 
   

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