昨今では、おもにスマートフォンゲームやNintendo Switchなどの普及により、場所を選ばずにゲームを楽しめるようになってきた。1~2年ほど前まではコロナ禍による自粛もあったが、それも2022年に入ってからは随分と緩和され、あちこちに遊びに行きやすくもなった。
参考:【写真】「本当にココでゲームやってるの!?」と筆者が目を疑った、会場の外観
だが社会人になって10年以上になる筆者はときどき、こう思うことがある。「家に集まって、みんなでゲームしてぇなあ……」と。友達とリアルに集まってゲームをしたのは、いったい何年前だったか。ヒマさえあれば誰かを誘って、『モンスターハンターポータブル 2nd G』で遊んでいたのが懐かしい。
この記事を読んでくれているみなさんは、いかがだろうか。特に社会人の方は仕事が忙しく時間が取れなかったり、そもそも近年のゲームはほとんどがオンラインプレイを標準装備していたりするので、あえて集まって遊ぶ機会は少ないかもしれない。
■ゲーム好きがリアルで集まる「LANパーティー」の存在
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ユーザーをとりまくゲーム環境がここ十数年で大きな変化を見せるなか、実は”リアルで集まってひたすらゲームを遊ぶ”ことを目的としたイベントがこの世には存在するのだ。その名を「LANパーティー」という。
この「LAN」は「ローカルエリアネットワーク(Local Area Network)」の略称であり、参加者がおもにローカル通信でのマルチプレイを楽しむことから、その名がついたようだ。また「LANパーティー」にはBOYC(Bring Your Own Computer)、つまり自分のコンピューターゲームを会場に持ち込んでゲームをプレイするという側面もある。
ここでいう「コンピューターゲーム」の幅は広く、基本的には対象機種などに制約はないと思われるが、自宅にあるデスクトップPCを会場に持ち込み、それを使って遊ぶことも含まれている。「LANパーティー」になじみのない方は驚くかもしれない(筆者もそうだった)が、むしろこのイベントに参加するユーザーには、自前のデスクトップPCを持ち込む人が多いのではないかと思う。もちろん全員がそうというわけではないが、ゲームにそれだけの情熱を注ぐ者たちが集まるイベント、それが「LANパーティー」なのだ。
ちなみに小規模なものでは二人から、大規模なものだと数千人が集まる場合も。特に海外ではメジャーな催し物らしいのだが、ちゃんと日本でも開催されている。その種類は個人やその仲間内で行われているものから、専門の企業が開催・運営しているものまでさまざまだ。
■日本最大規模の「LANパーティー」を取材
そして筆者は今回、日本では最大規模の「C4 LAN」を取材する機会を得て、実際に足を運んだ。このイベントは2016年から計8回実施されており、(特に賞品があるわけではないが)皆勤賞を狙う常連もいるほどに好評を博している。参加者の規模は毎回数百人以上で、一時期はコロナの影響で縮小していたが、じょじょに回復傾向にあるようだ。