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【小説】敏腕女性政治家が明かした「新党立ち上げの目的」とは?

幻冬舎ゴールドライフオンライン

国のシンクタンクの理事長を務める武藤亜希子は、数々の政策提言を政府に行ってきた。しかし、ほとんどは黙殺同然の扱い。国の行く末を思うがゆえ、政府のこれ以上の怠慢は許すわけにはいかない。武藤は新党を立ち上げ、自らの手で政策を実現させることを決意する――。※本記事は、利根川尊徳氏の小説『ザ・総選挙 ~失われた三〇年の総決算~』(幻冬舎ルネッサンス新社)より、一部抜粋・編集したものです。

第一章 トップ会談と候補者擁立

「……なるほど政党助成金か、国会議員八人だと三億を超える金額が……?」と山脇が口にすると、

「先生、それは狸の皮算用ってものです。私は、国家観、政治理念、政治信条、公平性、順法精神、倫理観等で一切妥協する心算はありません! これらの項目一つでも疑念を抱いた人には参加して欲しくないのです。だから候補は八人ですけど最終的には必要最小限の五人は確保するとしてもあと一人くらいでは? と考えています。

そもそも選挙という政治家にとって避けて通れない洗礼に対して、完璧なまでにいい意味で自己完結できない人とは組む心算はありません、それは面接試験を受ける際の前提条件です。その上で先程の項目をクリアーする事が私の立ち上げる政党に参加する条件です」と武藤が言う。

「確かに選挙対策として、我々の党を利用されては堪らん、そもそも党首の人気や党の人気にあやかって当選できる事自体がおかしいと思っていたんだ。いい意味での自己完結、大いに結構!」と言って山脇が武藤の考えに同調した。

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重ねて、「政党助成金の起算日は確か一月一日だからあと二か月しかないぞ、その面接試験急がないと……」と山脇が武藤を急かした。

「大丈夫です、最初の面接試験は明後日で二人予定しています。先生立ち合いの件、スケジュール的に大丈夫でしょうか?」と武藤に言われ、山脇はスケジュール手帳を出して、確認し、その日は終日国家戦略企画研究所詰めだと告げると、「それなら問題ありませんね」と安堵の表情で武藤が言った。

その二日後、国家戦略企画研究所の理事長室で最初の与党議員の面接が行われた。

この議員は静岡選出で公募候補者として与党から初出馬して初陣を飾ったがある法案で造反し、与党から離党し、無所属で選挙戦に臨む事となり与党が立てた刺客候補によって、落選の憂き目に遭い、その後捲土重来を期した選挙戦で大勝した後は、連続五回対立候補の倍以上の得票で当選を重ねてきた。その為与党の中で三本指に入る選挙上手と言われていた。

その議員とはこんなやり取りがあった。

「えっ、領収書不要の文書滞在交通費の詳細な支出明細を提出しなければならないのですか?……厳しいなーこれ」と金銭には極めて綺麗と言われている議員が言った。

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