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危ない時に注意してもらうための工夫|杉江勇次 日本テレビ気象デスク④

防災ニッポン

何もない時の天気予報に印象に残る言葉を1つ織り交ぜる

天気っていうのは災害につながるシビアな面がありますが、だからこそ、普段の何もない時の天気予報は楽しんで聞いてもらえるようにしたい。ちょっと笑いを入れつつ、印象に残る言葉を一つは織り交ぜて、と考えています。その方が、本当に危ない時に「今日は真剣に伝えているから危ないんだな」と視聴者の皆さんに思っていただける気がします。話す時は完全にアドリブです。2分の尺でも、3分の尺でも、少し脱線して、それから天気の話をして、ぴったりと終わることができます。テレビに出演する気象予報士には、表現する力も必要です。

自分自身の防災対策

自分自身の防災対策ですが、今住んでいる家は、20数年前に結婚する時に、師匠の森田さんから譲り受けたところなんです。もともと森田さんが洪水や土砂災害が起こらないところを選んで買ったので、気象災害への対応は万全です(笑)。

あとは地震対策ですね。ありとあらゆる家具には転倒防止の器具をつけています。玄関には防災リュックを置いていつでも避難できるように。防災が大好きなので、家の周囲や職場までのハザードマップはいつも見ています。今ではネットを見ればすぐに出てきます。まだ見たことがない人はぜひ一度見ることをお勧めします。

写真説明:自宅での防災対策。すべての家具は転倒防止器具で固定されている(杉江さん提供)

若い気象予報士が増えてきました。ウェザーマップ社の場合、直接採用することもあれば、全国のローカル局も含めてテレビ局での勤務を希望する場合、局でのオーディションに通ってからウェザーマップ社の所属となることもあります。所属する気象予報士は会社の開発したシステムからさまざまな気象情報を得て、天気予報に必要な作画もスムーズにできるようになっています。

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ベテランの気象予報士の研修やいつでも相談に乗れる体制だけでなく、希望する人にはメイクや衣装などのセルフプロデュース講座なども用意してあります。ただ、結局のところ、僕が一番大切だと思うのは、やる気、熱意です。気象が好きで、時に災害につながる大切な情報を皆さんに伝わるようにするには、どうしたら良いか、真摯に考え続けられる人。最近では、自治体へのアドバイスなどで活躍する気象予報士も出てきています。活躍の場が広がり、少しでも受け手の皆さんの安全につながれば良いと思います。

※「防災ニッポンボイス」杉江勇次さんのコラムはこれで終了します。

テレビ局気象チームの舞台裏①

オオカミ少年にならないように②

東京の雪予報は気象予報士泣かせ③

<プロフィル>
杉江 勇次(すぎえ・ゆうじ)
気象予報士、日本テレビお天気キャスター・気象デスク
1968年千葉県松戸市生まれ。中央大学理工学部卒業。富士通でシステムエンジニアとして3年間勤務。退社後、1996年ウェザーマップ入社。TBSでおはようクジラ、ニュースの森などの天気予報を務めたのち、2002年から日本テレビで昼の天気予報を担当。「ズームイン!!サタデー」や「news every.サタデー」に出演するほか、朝から夜にかけて、様々な番組で天気予報のほか気象デスクも担当している。特技のドラム演奏で天気を表現するドラマチック天気予報も行っていた。

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