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愛する娘を取り戻すため二宮和也が躍動!前代未聞の誘拐事件を描いた『マイファミリー』

キネマ旬報WEB

「友果(ともか)さんを、誘拐しました」。二宮和也扮する主人公・鳴沢温人(なるさわ・はると)のスマホに突然かかってきた電話の相手は、冷たい機械音声の声でそう告げた。「5億円を用意してください……警察に通報した場合は、友果さんを殺します」。こうして前代未聞の誘拐事件の幕が開く――。

最愛の娘を取り戻すため、姿の見えない誘拐犯を相手に敢然と闘いを挑む夫婦とその仲間たちの愛と絆を描いた『マイファミリー』のBlu-ray BOXとDVD-BOXが、12月7日にリリースされる。

警察を出し抜いて誘拐犯と取り引き、二重構造の頭脳戦

2022年4月から6月にかけてTBS系で放送された連続ドラマ『マイファミリー』は、これまで見たこともないような“完全誘拐”事件の顛末を描くノンストップファミリーエンターテインメント。二宮が演じる主人公の鳴沢温人はゲームアプリ開発会社の創業社長で、メディアへの露出も多い時代の寵児である。妻の未知留(多部未華子)は料理研究家としてSNSのフォロワーが1万人を超えるセレブ主婦、ひとり娘の友果(大島美優)は小学6年生。一見、誰もがうらやむ幸せな家族のはずだったが、実は温人の会社は業績不振で資金繰りにも困り、家庭を顧みず働き続けてきたことで未知留との夫婦仲はすっかり冷え切っていた。

そんな鳴沢家をさらに誘拐という悲劇が襲ったのだ。温人は警察に連絡し、神奈川県警捜査一課の誘拐事件のエキスパート・葛城圭史(玉木宏)の指揮のもと、かき集めた5億円を犯人の指定場所へと運ぶが、まるでゲームのように続く新たな指示に振り回されるうちに、警察の介入を犯人に見破られてしまう。温人と未知留はネットニュースの生配信を通じて娘の誘拐を公表し、犯人の要求通り警察を排除して単独で取り引きすることを宣言した。大学時代の友人で弁護士の三輪碧(賀来賢人)と元刑事の東堂樹生(濱田岳)に協力を仰ぎながら、温人と未知留は秘かに捜査を続行していた警察をあるトラップで出し抜き、犯人に5億円を渡して友果を無事に取り返す……。

一般的に誘拐事件を描いたフィクションの場合、身代金受け渡しなどのサスペンス要素は“警察VS犯人”の構図になりがちだ。しかし、本作では犯人に翻弄される夫婦の姿に力点を置いて、“被害者VS犯人”と“被害者VS警察”の二重構造になっていく点が、とても新鮮に映った。しかも、普通に連続ドラマ全10話を費やしてこの誘拐事件の解決までが描かれるのだろうと勝手に思い込んでいたら、意外にもかなり早い段階で友果の誘拐は一応の解決を見る。このスピーディーな展開と、そこから新たに動き出す前代未聞の誘拐事件の急展開に心底驚かされた。

複雑な謎解きを、豪華キャストがノンストップで駆け抜ける

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温人たちに裏をかかれ犯人を取り逃がした葛城は、「犯人を野放しにしたことを、あなたは必ず後悔する」と温人に告げる。その言葉通りと言うべきか、事件解決からちょうど1年後、温人のもとに再び機械音声の電話がかかってきた。「新たな誘拐をしました――」。温人は犯人に言われるがまま、新たに発生した誘拐事件の身代金受け渡しの交渉人役を強要されてしまう。やがて、友果誘拐の4年前に起きた別の少女誘拐事件が一連の事件と関連していることも判明し、謎がさらに謎を呼ぶ巨大なミステリーの連鎖が、まさに「ノンストップ」で駆け抜けるごとく描かれていく。

喜怒哀楽の感情をすべて凝縮させたような展開と芝居の中で、二宮和也は人間の弱さや狡猾さまでも全身で表現。家族や仲間との絆を取り戻していく姿を見事に演じきる。対照的に感情をあまり表に出さず淡々と振る舞いながらも、決して犯罪を許さないという強い信念を持つ葛城を演じた玉木宏の存在も光った。二宮とは『山田太郎ものがたり』以来15年ぶりの共演となった多部未華子の、娘への愛にあふれた芯の強い女性像や、旧友を見守り懸命に支えようとする賀来賢人と濱田岳の飄々とした中に熱さを秘めた芝居が、チームの空気感を硬軟合わせて醸し出し、見事だった。

オンエア時には、事件の真相をめぐるさまざまな考察がSNSなどを賑わせた話題作。真犯人を推理する声もさまざまに挙がった。クライマックスの真実に辿り着いた後でもう一度、第1話から見直し、あの時、“あの人”が一体どんな動きをしていて何を発言していたのか、そこに注目してみるのも面白いだろう。

キャストの素顔や画期的な撮影システムの解説など、充実の特典映像

DVD-BOXとブルーレイBOXには特典映像を多数収録。「メイキング」は主演の二宮をはじめメインキャストのコメントが豊富に盛り込まれ、人物紹介と設定などをキャラクターのカテゴリごとに詳しく解説していく。身代金を詰めたスーツケースの重さに苦戦する二宮と多部の撮影時の様子など、緊迫したストーリーの裏側で時折笑いがこぼれる現場の和気あいあいとしたムードも窺い知れる。

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