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『クライシス コア -FFVII- リユニオン』はPSP版の「核」を受け継ぎ、「D.M.W」のバトルをテンポ良く爽快に! その魅力をいち早くプレビュー

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『クライシス コア -FFVII- リユニオン』はPSP版の「核」を受け継ぎ、「D.M.W」のバトルをテンポ良く爽快に! その魅力をいち早くプレビュー

ゲームは年間を通して絶え間なくリリースされますが、特に集中しやすい時期がいくつかあります。そのひとつが、年末商戦に向けた11月~12月。今年も多彩なラインナップが顔を並べており、話題を集めています。

12月13日(Steam版は12月14日発売)に発売予定の『クライシス コア -ファイナルファンタジーVII- リユニオン』(以下、CC FF7R)も、多くのゲームファンが注目している話題作です。2007年に発売されたPSPソフト『クライシス コア ファイナルファンタジーVII』をリマスターし、PS5/PS4/Xbox Series X|S/Steamといった幅広いプラットフォームに展開。当時の名作が遊びやすくなり、アクセスする手段も格段に増える形になります。

本作と深い関連性を持つ『ファイナルファンタジーVII』に関しても、3部作構成でのリメイクが進んでおり、その第1部と第2部の合間となるこの時期に、『ファイナルファンタジーVII』の前日譚にあたる『クライシス コア ファイナルファンタジーVII』のリマスター版に触れられるのは、関連作をおさらいする絶好のタイミングとも言えるでしょう。

懐かしくも新しい『CC FF7R』はどのようなパワーアップを遂げ、いかなる刺激を提供してくれるのか。発売に先駆けて『CC FF7R』に触れる機会に恵まれたので、そのプレイ感をいち早くお届けします。

物語の詳細などには触れませんが、ネタバレを含む部分もありますので、その点についてご注意ください。また今回は、コントローラー操作でSteam版の序盤(第3章まで)を遊んだプレビューとなります。

■最も際立つグラフィックの進化は、一般的な「リマスター」を大きく超える
一口にリマスター化といっても、手の入れ方は作品やメーカーによって様々。現行機向けに画質を調整しただけというケースもありますが、この『CC FF7R』はリマスター作品の中でもかなり手が入っている部類だと感じます。

本編開始直後のシーンだけ見ても、PSP版とは比較にならないほどの美麗さ。グラフィックのHD化だけに留まらず、各キャラクターの3Dモデルを一新し、背景を含む全てのグラフィックデータを作り直しているため、「2022年に登場する『FF』シリーズ新作」という看板に負けないビジュアルを作り上げています。

ちょっと厳しいことを言えば、『ファイナルファンタジーVII リメイク』(以下、FFVII リメイク)と比べると、ごく一部に荒さが見える部分も皆無ではありません。ですが、向こうは全面的に作り直されているリメイク作品。希望小売価格を比較しても、ざっと3,000円ほどの開きがあるので、リマスター版の本作と直接比べるのは少々酷な話です。

あくまで「比較すれば気になる」という程度なので、作品の良さを損なうレベルではないのも確か。個人的には、グラフィック面の見ごたえは「一般的なリマスター作品よりも美しく、『FFVII リメイク』には届かず」といった印象で、単体の作品として見れば十分過ぎる出来栄えでした。

全体的なUIは『FFVII リメイク』に近い形でリファインされており、バトル中に激しく動く主人公や敵の視認性を保ったまま、各表示を見やすく刷新。PSP版よりも画面が遥かに大きく、かつ見やすくなったことで、プレイの快適さの向上にも繋がっています。

また視覚的な部分だけでなく、PSP版のBGMを手掛けた石元丈晴氏によってアレンジされた楽曲があったり、フルボイスに対応したことで物語の臨場感がさらに高まるなど、聴覚を刺激する新要素も見逃せません。

一目で分かるほどグラフィックは大きく進歩し、音楽やフルボイスがバトルと物語への没入度を向上。『CC FF7R』が提供する刺激は、視覚と聴覚にしっかりと訴えかけてくれます。

■独自のシステム「D.M.W」を、心地よいテンポ感で楽しめる『CC FF7R』
物語は基本的にPSP版に準拠しており、内容は当時のものを受け継いでいます。そして描写は、グラフィック・音楽・フルボイスによる演出など、リマスター化の影響を受けて魅力的な発展を遂げました。

ですが、本作のジャンルはアクションRPG。物語や演出だけでなく、敵と戦う際のゲーム性も同じく重要な要素です。元々のPSP版は、RPGのターン制を思わせるような“攻撃の波”を生む独自のシステムがあり、そこにアクション性を織り合わせたようなゲーム性を作り上げていましたが、その魅力はリマスター版にも息づいています。

ガードに回避、基本攻撃(「たたかう」)は、いずれも割り振られたボタンひとつで発動。攻撃し続けるとコンボになり、段階ごとに異なるモーションで敵を斬りつけます。装備したマテリアを使って発動させる「魔法」や「技」は、LBボタンと各種ボタンの組み合わせで、最大6つまで使い分けることが可能です。

またマテリアの中には、ステータスをアップさせる補助的な効果を持つものもあり、最大6つの枠をどういった構成で埋めるか、プレイヤーの好みで自由に選べます。

しかもマテリアは成長するので、プレイヤー心理としては最大まで成長したマテリアは外し、別のものを育てたいところですね。とはいえ、HPが回復できる「ケアル」などを外すのは心細いので、1枠分の成長を諦めるか、回復はアイテムで補うか……といった悩みにどんな答えを出すのかも、本作ならではの醍醐味と言えるでしょう。

そして、本作のバトルに独自のメリハリを与えているのが、「D.M.W(デジタル マインド ウェーブ)」の存在です。バトル中は常に、画面左上でスロットのリールが回っており、絵柄や数字が揃うと特別な効果が発動します。例えば並んだ数字によって、MPの消費なしで魔法が使えたり、相手の攻撃を無効化できたりします。

また絵柄が揃うと、大ダメージを与えられる「リミット技」の発動が可能に。揃った絵柄に応じて様々な「リミット技」がありますが、いずれも強力なものばかりです。その戦闘中に限り「リミット技」はひとつだけストックできますが、別の絵柄が揃うと上書きされてしまうので、その前に使っておくのがベターでしょう。また、同様に絵柄が揃うと使える「召喚獣」は別枠扱いなので、「リミット技」と「召喚獣」をそれぞれひとつずつストックできます。

アクションRPGに求められる必要な行動(攻撃・回避・防御)と、マテリアルによる魔法と技、ステータスアップなどの補助効果。そこに「D.M.W」が加わることで、アクションRPGながらターン制のような攻防のメリハリが生まれ、本作独自のプレイ感へと繋がります。

こちらの成長具合にもよりますが、敵の攻撃は手痛いものも多く、攻撃一辺倒で攻撃を繰り出していると、あっさりとHPを削られます。もちろん魔法やアイテムで回復はできますが、戦うのは主人公のザックスひとりなので、使えるMPもひとり分のみ。

攻撃魔法をガンガン使えば、HP回復に回るMPがその分減ります。MPもアイテムで回復できるものの、アイテムの購入にはお金がかかるので、やりくりという悩みも付きまとうことに。

しかし、「D.M.W」で「MP消費0」の効果が出れば、魔法による攻撃・回復が思いのまま。短い間ながら、MP消費の心配なく使い放題になるので、一気呵成に攻めるもよし、体勢を立て直すもまたよしと、バトルの展開にメリハリが生まれます。

ひとつの例ですが、追い込まれた時に「無敵」が出たら、敵に邪魔されずに回復して仕切り直すなり、敵の攻撃を無視して逆に倒すなり、窮地を脱する機会となるでしょう。

一般的なアクションRPGだと、敵の動きだけに注目し、その攻撃を見極めることに終始しがちですが、本作は「D.M.W」の流れにうまく乗るのも重要なポイント。短期的な勝敗に関わるのはもちろんですが、目的地へ辿り着くまでには何度も戦うことになるので、その間に消費するMPなどのリソース管理にも絡む、中期的に役立つ側面もあります。

一発逆転、仕切り直し、リソースの節約と、複数の要素を併せ持つ「D.M.W」は、運に左右される面があり、効果の大きさに見合った不確定さも備えています。だからこそ、決まったプレイの繰り返しに陥らず、変化とメリハリのある戦闘へと導いてくれるのです。


そんなPSP版の特徴を受け継いだ本作のバトルは、それぞれの要素をしっかりと取り入れつつ、戦闘自体のテンポ感が上がった印象を受けました。ゲームバランスを取る上での攻撃後の短い硬直などはありますが、ザックス自身のアクションはかなり軽快かつ機敏で、操作のレスポンスに対するストレスは感じません。

また、PSP版で通常攻撃を繰り出すには、コマンドで「たたかう」を選択する必要がありましたが、本作の「たたかう」はボタンに直接割り振られています。そのため簡潔かつダイレクトに攻撃でき、テンポの向上に一役買っています。

マテリア(ボタン同士の組み合わせ)とアイテム(「たたかう」と同様、単独でボタンに割り振り)の使用も個別に分けられました。カメラ操作はRスティックなので直感的に動かせますし、ロックオンとその切り替えもRスティックが担当。PSP版を経験した方は、これらの変更で遊びやすくなったのが容易に想像できるかと思います。

「D.M.W」によって一味違うバトルが楽しめ、操作性は改善し、プレイのテンポ感が上昇。戦闘がより楽しく、かつ心地良く感じられるのは、リマスター化がもたらした大きな恩恵と言えるでしょう。


繰り返しになりますが、本作は物語やゲームシステムの根幹などを受け継ぐリマスター版です。しかし、ゲームで大切なのは「核」だけではありません。それをストレスなく楽しめる操作感やテンポ、引き込まれるグラフィックに演出なども、とても重要です。

本作を敢えて短く表すならば、受け継いだ「核」に過剰な手を加えず、どうすればより魅力的に輝かせることができるのか。その挑戦の結晶が、『クライシス コア -ファイナルファンタジーVII- リユニオン』に他なりません。

果たしてこの努力がどのような結果を迎えたのかは、読者の皆様が直接お確かめください。

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