そして「でも今だからわかる。彼の魂までも売ることは出来ない。魂は金と無縁だ。魂はいつかしかるべき場所へ辿り着くだろう」と、その尊厳をもって誠実な対応を明言しました。
その矜恃に共感し、胸を傷めたフォロワーからの反応は多く、近年問題になっている「転売」にも一石を投じる流れにもなっているようです。
人は好きなモノ、推しのためなら自身の財布の紐をいくらでも緩められるもの。
そんなファンの心につけ入り、ときには適正価格や定価の何倍もの値段がつけられ、転売者の金儲けの道具にされることは、アーティストにとっては不愉快でしかないでしょう。
今回のオークションへの出品は、たとえのっぴきならない理由があったとしても、奈良さんに一報を入れるなど、人として正しい手順を踏まなかったことこそが奈良さんの悲しみの本質であると伝わる日はくるのでしょうか。
売ったものがオークションに出てくるのは構わない。けれども無償で描いたものが売りに出されてるのを見るのは辛い。そもそもそれらは作品ではないし、お金に換えられないものとして残したものだ。せめて僕が死んでからにしてくれ。
— yoshitomo nara / 奈良美智 (@michinara3) November 20, 2022
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(文:Quick Timez編集部)