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『昭和猟奇事件大捜査線』第34回「『デパートOLの娘が帰ってこない』連続レイプ魔の毒牙」~ノンフィクションライター・小野一光

週刊実話WEB

(画像)RATCHANAT BUA-NGERN/Shutterstock

「すみません、うちの3女の加奈子が昨日、勤めに出たまま帰宅しないんです。心当たりのあるところに聞いたけど、分からなくて…」

昭和30年代の初夏。関東地方J県のZ警察署に、近くに住む前田陸郎(65。仮名、以下同)がやって来て、娘でT市内の百貨店で働く前田加奈子(20)の行方が分からないと訴えた。

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Z署では加奈子の人相、着衣、所持品、特徴についてJ県警本部防犯課を経由して、電送による家出人手配を全国に行う。さらに、地元消防団に協力を要請し、招集したZ署員とともに、周辺の山野、河川、空き地などの捜索および聞き込みを実施した。

そのなかで、加奈子の勤務先の同僚である佐々木類子(23)から、勤務終了後に同じ電車で途中のT駅まで一緒に来て、午後9時45分ごろに、電車内で別れたとの証言を得る。

加奈子は普段通りの様子で、いつも乗降するA駅で下車したものと推測されることから、下車後の足取りの捜査を行うことにした。また、彼女の行方不明の原因が、殺人または誘拐事件などによる可能性が高いとして、捜査第一課では、Z警察署に捜査本部を設置することにしたのだった。

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そこで立てられた捜査方針は以下の通りだ。

○A駅を中心とした被害者の足取り捜査
○被害者方の敷鑑関係の捜査
○被害者の交遊関係の捜査
○ハイヤー、タクシー関係の捜査
○前科者、不良者の捜査
○A地区の変質者の捜査

これらのほか、誘拐事件の可能性も想定して、身代金要求時の安全確保の検討と、勤務先および被害者方に電話があったときの措置の徹底と、装備資機材の整備が行われた。

すると捜査本部が設置されて2日後の午前10時半ごろ、加奈子が働く百貨店に男の声で電話が入る。

「前田加奈子さんが出勤していないのを知っているでしょう。彼女は今、ここにいる。我々の名前や現在いる場所は言えない。カネを少し都合すれば…」

2カ月前に被害に遭った女性の話

電話はそこまで言って切れた。次に電話が入ったのは、翌日の午前11時50分過ぎのこと。

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