top_line

【 最新ニュースをアプリでサクサク読むなら! 】

「俺が二十年前のことを、今でも恨んでいるとでも」中学来の再会にまさかの展開…

幻冬舎ゴールドライフオンライン

※本記事は、蓮井敬陽氏の書籍『天上に咲く赤い花』(幻冬舎ルネッサンス新社)より、一部抜粋・編集したものです。

一部 事件発生と、幼なじみの刑事とお巡りさん

二〇〇五年九月二十三日

高倉豊は、江藤詩織の不幸な過去に同情し、彼女が罪と考えるものに肩入れしたくなっていた。そのような気持ちが芽生えたことは、一人の警察官として、否人間として間違いではなかった。

問題なのはその気持ちに加えて、江藤詩織の両手から伝わって来る温もりが高倉豊に、彼女との一体感を与えるようになっていたことにあった。その御蔭で彼の心は、何とも言い様のない幸福感で満たされつつあった。そこには江藤詩織への同情を超えた、恋愛感情がしっかりと形成されてしまっていたのである。

「明日、俺は岡島に会うつもりなんや。会ってあいつが事件に関与していないことを確認したい」

広告の後にも続きます

「そのときに謝るつもりなんかな」

「何とも言えん。でも、本当のことを言うと、今更謝罪したってという気持ちもあるし、言い出し難いというのもあるしな」

「自分の罪を認めて謝罪するのは、勇気の要ることやと思う。岡島君に受け入れてもらえるかどうかも分からへんしな。私は謝れんかった。せっかく病院で一週間一緒に居たのにな」

「入院してたんか」

高倉豊は、二人は何の病気だったのだろうと思いながら尋ねた。

「岡島君がね。私は市民病院で看護師をしているの。岡島君の担当になったときは驚いて。よそよそしい態度やったかな、二人共。ほとんど話らしい話はしなかった。悪いと思っていても、それを言葉にするのは難しいんやね」

  • 1
  • 2

TOPICS

ジャンル