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人類の危機か?精子数が世界的に減少、1970年代の半分以下に

カラパイア


 国際的な研究チームによると、世界中で男性の精子の減少しているそうだ。2000年以降、それが加速していることも明らかになったという。

 精子の減少は、既に北米・ヨーロッパ・オーストラリアなどで報告されていた。だが、今回、中南米・アジア・アフリカといったこれまで調査されてこなかった地域でも同様に減少傾向が見られた。過去46年間で精子の数は50%以上も減少しているという。

 こうした精子の急激な減少は、現代の環境とライフスタイルに起因する可能性があるという。人類という種の存続を脅かす由々しき事態であると、研究チームは警鐘を鳴らしている。

世界中で男性の精子が減少

 『https://academic.oup.com/humupd/advance-article/doi/10.1093/humupd/dmac035/6824414』(2022年11月15日付)に掲載された今回の研究では、53か国のデータが分析された。

 エルサレム・ヘブライ大学ハダサ・ブラウン公衆衛生大学院のハガイ・レヴィン教授らのチームは、2017年の研究でも北米・ヨーロッパ・オーストラリアで男性の精子が減少しているという結果を報告している。

 しかし今回、新たに2011~2018年のデータが追加されたほか、これまで調査されていなかった中南米・アジア・アフリカをはじめとする地域に焦点が当てられている。

  それによると、そうした地域でも、全体的な数・密度ともに精子が減少していることが確認されたそうだ。しかも2000年以降、世界的な精子の減少が加速していることすら明らかになっている。

 1973年以降の精子減少率が平均年1.16%だったが、2000年以降では平均年2.64%だった。

 平均精子数は1973年から2019年までに、1ミリリットル当たり1億400万個から4900万個になり、52%も減少しているのだ
過去46年間で50%以上という精子の著しい減少が世界的に見られ、それは近年加速してます(レヴィン教授)


photo by Pixabay

人類の生存を脅かしかねない深刻な問題

 今回の研究は、精子減少の原因までは取り上げていない。

 しかしレヴィン教授は、胎児期における生殖器官の発達障害が、その後の生殖機能の障害などに関係していることを示した最近の研究に言及する。

 さらにライフスタイルや環境中の化学物質が、胎児の発育に悪影響を及ぼしている可能性についても指摘する。

 精子の減少は、ただ男性が子供を作れるかどうかという話だけでなく、健康全般にも関係しているそうだ。

 たとえば今回の研究で報告された毎年1%以上という精子の減少は、男性の精巣がん・ホルモン障害・先天性の生殖器異常などのほか、女性の生殖機能の悪化傾向とも一致している。

 人類には残された時間がないとレヴィン教授は警鐘を鳴らす。
私たちの発見は、炭鉱のカナリア(危険が迫っていることを知らせる前兆)のようなものです。 このままでは人類の生存を脅かしかねない深刻な問題です
 そのためにも、地球上のあらゆる生物にとっての健全な環境づくりに努め、私たちの生殖能力を脅かすものや行動を減らす必要があるとのこと。

 レヴィン教授は、今すぐに世界的な行動とるべきだと呼びかけている。
References:Looming crisis: Follow-up study shows signifi | EurekAlert! / Sperm count down 50% since 1970s, worrisome new study says / written by hiroching / edited by / parumo

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