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高齢者はいまだ「タンス預金」…「投資より貯蓄」好きの日本人が抱える深刻なリスク

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一方で、お金の仕組みについて学んでいない人は、自分がどんなリスクにさらされているのか判断がつきません。どれほど「うまい話には落とし穴がある」と言っても、詐欺まがいの投資商品に騙されてしまう人が後を絶たないのは、そこに理由があると考えられます。

あるいは、キャッシングやカードローンで破産してしまう人がいるのも、リスクを含む、お金のバランス感覚が養われていないためと思われます。今後はより一層、正しい投資を実践し、経験を積みながら、きちんと学んでいくことが求められます。

自分の国から自分の資産を守る時代がやってきた

これからは日本も「自分のお金は自分で守る」時代となります。そのためにはまず、考え方から変えていかなければなりません。その第一歩として、いわゆる「現金志向」から疑っていく必要があります。

近年では、経済産業省が主導する「キャッシュレス推進政策」などによって、少しずつ私たちの身近でも現金を使わない環境が整いはじめています。クレジットカードや電子マネー、キャッシュレス決済アプリなども徐々に普及しつつあります。

そのため昨今では、お金持ちの人ほど現金を持たない傾向が強まっているように思われます。カード1枚、あるいはスマホアプリさえあれば、それだけでほとんどの支払いはできます。そのため、無理に現金を持とうとしないのです。

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現金を持っているだけで、紛失や盗難・強盗などの危険がつねにつきまといます。キャッシュレスであればそうしたリスクは軽減されるうえ、お金の管理もしやすく、スピーディーに決済できるのも魅力の一つです。

また、日本にいるとあまり現実味がないのですが、海外では偽札を使った事件なども少なからず起きています。日本の紙幣・硬貨はとても精巧にできており、偽造は難しいのですが、国によってはそうとも限りません。

むしろそのことが、日本人の現金志向を強めている向きもあり、日本は世界でも有数の「現金大国」です。家庭や企業における紙幣・硬貨の残高は115兆円にもなり、GDP の21%にあたるとされています(2018年末時点)。

実際、現金商売をしている店舗も少なくありません。商店街にある店舗、たとえば八百屋、肉屋、魚屋、あるいは地方のスーパーなどは、いまだに現金が主流のところもあります。

小銭の取扱いを各行が有料化

しかし、現金をそのまま使い続けることは、現実的にも厳しくなってきています。

たとえば金融機関では、ここ数年で小銭の預け入れに対して手数料をとる傾向が強まっています。2022年1月17日からは、ついにゆうちょ銀行でも、窓口やATM で硬貨を預け入れるには手数料がかかるようになりました。

参考までに、各行の手数料は[図表2]のようになっています(2022年2月時点)。

[図表2]主な銀行の硬貨取扱料金

各行を比較してみると、手数料の最低額は「550〜660円」となっているのがわかります。これだけの手数料がとられるとなると、現金商売の人はもちろん、小銭貯金をしている人にも大きな痛手となります。

こうした動向は、キャッシュレスを推進するとともに、現金を使ったお金のやりとりを減らしていく流れであることは間違いありません。今後は、資産を現金で所有したり、持ち歩いたりすること自体がリスクになる可能性もあります。

一方で欧米社会では、カード自体が信用の証として機能している側面もあります。カードによって、その人の資産状況や社会的な地位などを、金融機関等が把握しているわけです。そうした仕組みが、社会全体で構築されています。

そもそも資産を金額だけで考えると、それらは単なる数字でしかありません。商品やサービスなど、何らかの価値と交換するためにお金が必要なわけであって、その証明は必ずしも現金である必要はないのです。

テクノロジーが進化・発達している現代においては、より便利でかつ安全なかたちでお金を使うべきです。それがすなわち、自らのお金を守ることにもつながります。令和への移行と同時に新紙幣が発表されたように、このタイミングでお金についての発想を切り替えるべきかもしれません。

中谷昌文

社会貢献活動家

国際ビジネス大学校 理事長

特定非営利活動法人 国際コンサルティング協会 理事長

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