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2000年前に亡くなった古代エジプト「謎の貴婦人」のミイラから顔の復元に成功

カラパイア


 ポーランドの研究チームが、妊婦と思われる古代エジプトの「謎の貴婦人」の顔の復元に成功したそうだ。

 このミイラは、2000年前に亡くなった古代エジプト王家に関係する女性で、死亡時に妊娠していた可能性がある。

 「ワルシャワ・ミイラ・プロジェクト」では、頭蓋骨の形状から顔の特徴を推測し、彼女の生前の顔の復元を試みた。このプロジェクトを通じて、古代エジプト人の生活を垣間見ることができると期待されている。

 

 まず最初に、復元された顔は、ある程度の推測や芸術的な解釈が含まれていると言っておこう。

 この顔復元プロジェクトには法医学の専門家が協力しているが、それでも生前の顔を100%正確に再現したものではない。

 復元チームの法人類学者シャンタル・ミラニ氏は、「人間の骨、特に頭蓋骨には、個人の顔についての情報がたっぷりと含まれています。それは正確な肖像画ではありません。それでも解剖学的なパーツが集まったかのような頭蓋骨は人それぞれのもので、顔に現れる形状やバランスを教えてくれます」と、説明する。

「謎の貴婦人」の頭蓋骨 / Image credit: S. Szilke / Warsaw Mummy Project

テーベの王墓で発見された「謎の貴婦人」

 このミイラが「謎の貴婦人」と呼ばれるのには、それなりの理由がある。

 発見地は古代エジプトの都市、テーベの王墓で、紀元前1世紀に亡くなった20~30代の女性のものである可能性が高い。

 19世紀から20世紀にかけては、男性司祭のものと考えられていたが、その後の研究によって、じつは女性であることが明らかになっている。

 だが、2021年にさらに驚くべき事実が報告された。

 エックス線とCTによる検査で、その下腹部に赤ちゃんらしき塊が見つかったのだ。もしこれが本当なら、古代エジプトからやってきた世界初の妊婦のミイラということになる。

復元された妊婦の顔。ただし推測された部分もあり、完璧な肖像画ではないとのこと / Image credit: Hew Morrison 2022

ミイラが妊婦であるという説に異論も

 ただし、ミイラが妊婦であるという見解には異論もある。

 たとえば、そう大胆に結論づけられるほど十分な裏付けがないとする意見もあるし、妊婦説はスキャン画像分析の専門家ではない学者の意見でしかないという指摘もある。

CTで検査中の「謎の貴婦人」/ Image credit: A. Leydo/The Warsaw Mummy Project

ミイラは死者を悼む気持ちを表したもの

 いずれにせよ、ワルシャワ・ミイラ・プロジェクトは、謎の貴婦人は古代エジプトの妊婦のミイラであるという立場を一貫して取り続けている。

 そんな同プロジェクトは、ミイラが作られた背景には、現代を生きる私たちと同じように、愛する人の死を悼む近親者の気持ちがあったのだと語っている。
たいていの人にとって、古代エジプトのミイラは、博物館で展示されているただの珍品で、本や映画やゲームの中では冒険心を刺激するアイテムでしかありません

ですが、ミイラにもまた私たちと同じように家族がおり、その死はその人にとっての悲劇であったことを忘れがちです
 ミイラとは、死者が来世で生きられるようにその体を保存しようとした、近しい人たちによる愛情表現だったのだそうだ。

References:Face Of “Mysterious Lady” Mummy Brought Back To Life With Forensics | IFLScience / written by hiroching / edited by / parumo

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