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【舞いあがれ!】祥子ばんばの「変わり者」指摘が示した“多様性”の本質!

asagei MUSE

 これぞまさに三者三様ということなのだろう。

 11月16日放送のNHK連続テレビ小説舞いあがれ!」第33回では、会社を辞めて長崎・五島に向かった梅津貴司(赤楚衛二)を、幼馴染でヒロインの岩倉舞(福原遥)と望月久留美(山下美月)が見つける場面が描かれた。そこから交わされた会話に、いま流行りの「多様性」が存分に示されていたという。

 3人は舞の祖母・祥子(高畑淳子)の家に泊まることに。夕食を共にしながら貴司は「空にこんだけ星があることも知らんかったくせに、世の中のことは全部わかった、もうええって思ってました」と、慣れない社会人生活に苦しんでいたころの自分を振り返っていた。

 ここで舞が「貴司君はな、文学青年なんよ」と説明すると、祥子は「変わり者たいねえ」と笑い飛ばす。舞は「言い過ぎやて!」とたしなめるが、祥子は「そがん腫れ物んごたぁ、扱わんでよかぁ」と舞を諭したのだった。

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「舞は『変わり者』という評価がマイナスであることを自ら示していました。それゆえ彼女は、貴司の他人とは違っている部分を“文学青年”という言葉に押し込めていたのでしょう。そんな舞に対して祥子は、変わり者であることも立派な個性の一つだと喝破。『変わりもんや変わりもんで、堂々と生きたらよかぁ』と貴司に語り掛けた言葉はまさに、世にいう“多様性”そのものだったのではないでしょうか」(週刊誌記者)

 祥子から「貴司君も周りに合わせんでよかぁ 自分のことば知っちょる人間が一番強かけん」との言葉を掛けられた貴司は、憑き物が落ちたがごとく表情を緩めていた。おそらく彼自身も“変わり者”の呪縛に囚われていたのだろう。そんな自分のことを、第三者である祥子から認められたことで、安堵できたのかもしれない。

貴司から短歌を詠んでいることを打ち明けられて驚く舞と久留美。トップ画像ともに©NHK

 そういった多様性は、舞・久留美・貴司それぞれの家庭環境にも表れている。小3の時から幼馴染として親しくしている3人だが、親との向き合い方はそれぞれ大きく異なっているのだ。

 舞は両親の期待に応えて浪花大学に進学し、パイロットになりたいという夢も素直に打ち明けていた。一方で久留美は幼いころに両親が離婚しており、父子家庭のなか何でも自分自身でこなすことに。親に対して夢を打ち明けることができない状況だ。

 そして貴司はお好み焼き屋を営む両親から愛されているものの、大学で文学を学んでほしいという親の希望に沿うことなく、就職を選択。しかしその仕事になじむことができず、両親に黙って会社を辞め、五島に旅立っていた。

「その3人が幼馴染として友達付き合いしていること自体が、まさに多様性の発露だと言えるでしょう。お互いの違いを認識しつつ、相手を否定することもない。貴司は会社を辞めて五島に来たことで、自分を取り戻し始めていました。その姿に触発された久留美は、福岡に住む母親に会いに行くことを決心。そしてパイロットになる夢で親と衝突している舞も『説得せな』と意気込みます。個性の違う3人がそれぞれに影響しあう様子を自然な流れで描く本作の脚本には、畏敬の念すら抱きますね」(前出・週刊誌記者)

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