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3季連続準決勝の壁に阻まれた帝京 甲子園へドラフト候補の主戦・高橋蒼人は「高校野球人生のすべてをかけて取り組む」/高校野球リポート

週刊ベースボールONLINE

名将からつながれたバトン



147キロ右腕エース・高橋蒼を擁する帝京高は二松学舎大付高との東京大会準決勝[11月12日]で敗退した

 帝京高は2011年夏以来、甲子園から遠ざかっている(春のセンバツは2010年)。春1度、夏2度の甲子園優勝へ導いた前田三夫監督は昨夏の東東京大会限りで勇退し、教え子である金田優哉監督にバトンがつながれた。

 以下は、金田監督が母校を指揮して以降の公式戦の結果である。

▽2021年秋(東京大会)
準々決勝敗退(4-7国学院久我山)
▽2022年春(東京大会)
準決勝敗退(5-8関東一)
▽2022年夏(東東京大会)
準決勝敗退(4-7二松学舎大付)
▽2022年秋(東京大会)
準決勝敗退(3-8二松学舎大付)

 3季連続で準決勝の壁に阻まれている。金田監督は二松学舎大付高に敗退した準決勝(11月12日)後、無念を語った。

「悔しいですね……。(準々決勝から準決勝までの)この2週間、二松学舎さんの対策に時間を使い、準備を進めてきました。私の持って行き方が悪かったのか、力を出させてやれなかった。選手を勝利へ導けなかった……」

 147キロエース右腕・高橋蒼人(2年)は2回4失点降板。記者会見の場で涙を流した。

「この2週間、チーム全体で『打倒・二松学舎』でやってきた。サポートしてくれる人がいた中で、チームの勝利に貢献できなかった。二松学舎さんには圧があった。甘くいけない……。今までやっていたことがうまくいかず、焦りが出てしまった」

一歩ずつ頂点へと前進


 高橋は1年夏の東東京大会から強豪校の主戦投手として投げており、ストレートの質、カーブ、スライダー、カットボールと精度が高く、2023年のドラフト候補にも挙がる。

「プロは目指していますが、このままでは、(プロ志望)届を出す話にもならない」。自身の高校卒業後の進路よりもまず、最優先となるのはチームを勝たせることである。

「甲子園を狙えるチャンスは一つ(来年夏)しかないので、一段階、二段階もレベルアップして、誰からも信頼されるピッチャーになりたい。自分たちの代、高校野球人生のすべてをかけて取り組んでいきたいです」

 金田監督は高橋蒼について「夏に比べてボールの質が良くなっている。でも通用しなかった。もう1回、やらせたい。並のピッチャーで終わってしまう。私自身も責任を感じています」と、危機感を募らせている。

 3季連続4強。その理由を問われると、自戒の念を込めてこう語った。

「監督(の差)じゃないですかね……。この冬、私自身を含めて、鍛えないといけない」

 来年夏に結果を残すために、厳しいオフシーズンに入る。二松学舎大付高との準決勝は序盤から劣勢の展開となっても、ベンチでは誰一人として、下を向く者はいなかった。前向きな声が、最後まで出ていた。名門復活へ道は険しい山が続くが、金田監督の下、一歩ずつ、頂点へと前進しているのは確かである。

文=岡本朋祐 写真=田中慎一郎
 
   

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