top_line

気持ちいい!サクサク進む爽快パズルゲーム
「ガーデンテイルズ」はここからプレイ!

5年連続30本塁打超えも…岡本和真に「過小評価されている」の指摘が

週刊ベースボールONLINE

流れを引き寄せる逆転打



「侍ジャパンシリーズ2022」のオーストラリア戦で結果を残した岡本

 今月9日に札幌ドームで開催された「侍ジャパンシリーズ2022」のオーストラリア戦。四番に座ったヤクルト・村上宗隆が3試合連続アーチを放つなど8対1で快勝したが、「七番・一塁」でスタメン出場した岡本和真の活躍を忘れてはいけない。

 1点を追いかける2回一死二、三塁の好機。1ボール2ストライクと追い込まれたが、4球目の真ん中低めのチェンジアップを強引に引っ張らず、センター返し。二遊間を抜ける逆転の2点適時打で試合の流れを引き寄せた。

 侍ジャパンのオフィシャルサイトによると、岡本は「どの打順にいてもチャンスで回ってくることもあれば、チャンスメイクが必要な場面もあるので自分の仕事をしっかりやろうと思っています。僕も振って相手投手に合わせていくタイプなので振りにいくようにしています。村上選手は、普段は可愛い後輩ですが野球になると頼もしい存在でメチャクチャ勉強になります」と語ったという。翌日の同カードでも「七番・三塁」でスタメン出場して3安打をマークして、9対0の快勝に貢献した。

月間MVP初受賞も……



4月29日の阪神戦では4試合連続本塁打を放った

「巨人の四番」は求められる水準が高い。2020、21年と2年連続本塁打、打点の2冠王に輝いた主砲だが、今季は夏場に調子を落とし、8月11日の中日戦(バンテリン)で六番に降格。四番以外の打順でスタメン出場するのは19年9月27日のDeNA戦(東京ドーム)に五番で出場して以来1050日ぶりだった。

 春先はバットが振れていた。4月26日のDeNA戦(横浜)から自身2度目の4試合連続本塁打をマークし、両リーグ最速の10号に到達。3、4月は28試合出場で打率.264、10本塁打、25打点で月間MVPを初受賞した。だが、5月は月間打率.180、5本塁打、16打点と一転して打撃不振に。その後も好不調の波が激しく、打撃の状態が上向かない。好機で凡退を繰り返し、悔しさを押し殺した表情を浮かべていた。

 岡本に対する風当たりが強かったのは、村上の存在も大きいだろう。同じ長距離砲で、「四番・三塁」も共通しており比較されることが多い。昨年は本塁打王のタイトルを2人で分け合ったが、今年の村上の活躍は驚異的だった。打率.318、56本塁打、134打点で史上最年少の22歳で三冠王に輝き、シーズン最多本塁打の日本選手記録も塗り替えた。チームもリーグ連覇を飾ったのに対し、巨人は4位で5年ぶりのBクラスに沈んだ。

 低迷の責任を岡本一人に負わせるのは酷だろう。今季は140試合出場で打率.252、30本塁打、82打点。右打者で球団史上初の5年連続30本塁打を記録したことは大きな価値がある。

「40、50本塁打を打てる力を秘める」


 巨人を取材するスポーツ紙記者は「18年にレギュラー定着以降、打率、本塁打、打点とワーストの数字で本人は当然悔しい思いが強いでしょう。ただ、毎年コンスタントに30本塁打を打ち続けるのはすごいこと。三塁の守備も球界屈指の安定感です。今年の成績で批判の声が多かったですが、積み上げた実績を考えると過小評価されているように感じます。まだ26歳と若いですし、40、50本塁打を打てる力を十分に秘めている。今年の主役は村上でしたが、岡本も負けてほしくないですね」と期待を込める。

 昨年の東京五輪では侍ジャパンのメンバーから漏れたが、来年3月に開催されるWBCでは選出される可能性は十分にある。喜怒哀楽を前面に出すプレースタイルではないが、心に秘めた闘志は熱い。V奪回を狙うチームでも、「不動の四番」として輝きを取り戻したい。

写真=BBM
 
   

ランキング(スポーツ)

ジャンル