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「本物や一流を体験させる」が子どもたちにもたらす効果とは

パラサポWEB

セイコーといえば日本が世界に誇る時計メーカーとして有名だが「わくわく教室」という名の次世代育成活動を行っているのをご存じだろうか? なぜ、時計メーカーである企業がこのような活動をしているのか? SDGsにまつわる本気の取り組みとその思いを伺った。

キーワードは「本物を体験」

陸上競技でタイムを測定する際に使われる「光電管」という機材を使って、実際に走るタイムを計測している小学生/©︎落合直哉

セイコーは1881(明治14)年創業の時計メーカー。その技術が評価され、1964年の東京オリンピックでは、それまでスイスのメーカーが独占していたオリンピック公式計時を担当することになった。また、世界で使われている腕時計の約97%がクオーツ式だが、世界初のクオーツ式腕時計を発売したのも同社だ。そんな老舗時計メーカーが、2017年から始めたのが「セイコーわくわく教室」。「時計」をテーマに始まった教室は、現在「環境」「音楽」「スポーツ」を加えた4つのテーマで実施され、子どもたちがわくわくするような体験ができる場を提供している。ジャンルは異なるテーマではあるが、4つの教室に共通しているのは、「本物」を体験できるということだ。

たとえば「スポーツ教室」の陸上編を見てみよう。セイコーの光電管という機材。陸上競技のフィニッシュラインの片側に投光器、反対側に受光器を設置し、目に見えない光の通過ラインを作り、選手が通過して光を遮断すると信号がタイマーに送られ、速報タイムが計測される。この「本物」の機材を実際に小学校に運び込み、子どもたちに体験してもらうのだ。

さらに子どもたちに走りを教えるのは、セイコーのアスリートチーム「Team Seiko」のメンバー。陸上短距離で北京・ロンドン・リオデジャネイロのオリンピック日本代表だった福島千里さんや、同じく陸上短距離でリオデジャネイロオリンピックの4×100mリレーでは銀メダルを獲得した山縣亮太選手といった本物のアスリートたちが直接指導してくれる。

セイコーが社会課題解決のために制定したサステナビリティ方針

わくわく環境教室で、虫たちのための宿「インセクトホテル」で自然の多様性を学ぶ子どもたち

なぜ、こうした取り組みを行っているのか、セイコーグループ株式会社のコーポレートブランディング部、甘原怜和さんと、安井稚葉さんにお話を伺った。

オンラインで取材を受けてくださった、セイコーグループ株式会社のコーポレートブランディング部、安井稚葉さん

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「セイコーグループ株式会社は『革新へのあくなき挑戦で、人々と社会に信頼と感動をもたらし、世界中が笑顔であふれる未来を創ります』というグループパーパスを制定しました。そして、社会課題の解決に向けて、次のようにサステナビリティ方針を定めています。
『セイコーグループは、グループパーパスを原点に、“WITH”を実現する事業活動に取り組み、グループのたゆみない成長とともに持続可能な社会発展に貢献します』

Well-being(よりよい人生を)
Inclusion(すべての人に)
Trust(確かな信頼で)
Harmony(地球との調和)

この4つのテーマの頭文字をとった「WITH」の実現に向けて、私たちはアクションを行っていきますが、とはいえ解決しなければならない社会課題はたくさんありますよね。そこで、私たちとして重要なテーマは何かを考え、さらに13のマテリアリティとともに、具体的なキーアクションを定めました。課題を解決するためにこういうアクションをしていきますよ、という宣言で、わくわく教室は、12番目の『次の世代の育成・支援』にあたります。SDGsの4番ですね」(安井さん)

次の世代を育成・支援するため、セイコーは「子どもたちがわくわくする体験に取り組み、人と人とのつながりを通して豊かな未来を育む教室です」というテーマを掲げ、子どもたちが学校や普段の生活ではなかなか触れる機会のない「本物」を提供することにしたのだそうだ。そこには、本物に触れ、わくわくする体験を通して笑顔になることで、それぞれ気付きを得ることに繋げてほしいという願いが込められている。

子どもたちの「わくわく」が未来の社会を作る

福島千里さんが助走なしでジャンプしてステージに飛び乗る様子を、興味津々に身を乗り出して見守る子どもたち/©︎落合直哉

実際に本物に触れるという体験は、どのような効果をもたらすのだろうか、それは教室に参加した子どもたちの反応や笑顔を見れば一目瞭然だ。

「ある小学校の体育館で教室を開催したときのことです。福島千里さんが助走をつけずにジャンプしてステージに飛び乗ったんですが、子どもたちは興味津々でした。僕たち大人が見てもびっくりするような一流アスリートならではの動きをどんどん見せていただいて、子どもたちの表情が輝き笑顔になっていくのは素晴らしいなと思います」(甘原さん)

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