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東大が慶大に16対6とコールド勝利 歴史的大勝が意味するものとは?

週刊ベースボールONLINE

成功体験から得た財産



東大は慶大とのフレッシュトーナメントで7回コールド勝利[16対6]を飾った

 東大は慶大とのフレッシュトーナメント(ブロックB、11月8日)で、規定により7回コールド勝利を飾った。

 16対6の圧勝である。

 6回3失点で勝利投手の142キロ右腕・平田康二郎(2年・都立西高)は試合後、「ネットとか、ざわついていますかね? これからですか?」と報道陣に逆質問。歴史的大勝に、当事者も目を丸くさせたのである。


先発・平田は6回3失点で勝利投手

 先発全員の23安打。三塁打1、二塁打6と力強いスイングで、長打力を見せつけた。

 リーグ戦における東大の理想的な展開は、相手打線を最少失点に抑え、少ないチャンスを確実に生かすスタイル。だが、この日は力勝負で完全に上回る形となった。

 この1勝には、どんな意味があるのか。

 50メートル走6秒フラットの俊足で、慶大戦で4安打を放った一番・中堅手の酒井捷(1年・仙台二高)は言う。

「ゲームの雰囲気の作り方、ゲームの運び方がとても良かった。結果は出来すぎですが、チームづくりの方向性を、成功例にできる」


一番・酒井は4安打と打線をけん引

 打線が活発だった要因として、酒井は「各々が役割を果たしたから」と、試合へ向けた準備、徹底的な対策が吉と出たのだという。

 平田は大学2年間でストレートが15キロアップした。「東大は毎年、1勝できるか、できないかのチーム。下級生のうちに経験できたのは、僕たちの代にも生きてくる。来年以降の(チームの目標でもある)『最下位脱出』に向けても、弾みがついた」と手応えを語った。


酒井[左]と平田[右]は試合後、16得点のポーズを取った

 リーグ戦通算2勝の右腕・井澤駿介(4年・札幌南高)と不動の正捕手・松岡泰希(4年・東京都市大付高)の最上級生バッテリーに加え、二塁手・林遼平(4年・甲陽学院高)、遊撃手・中井徹哉(4年・土浦一高)、外野手の阿久津怜生(4年・宇都宮高)、宮崎湧(4年・開成高)ら、中心選手の最上級生が今秋限りで卒業する。だが、フレッシュトーナメントなどを通じて新戦力も続々と台頭しており、2023年以降も期待は高まるばかりだ。

 東大は1998年春から今秋まで、50季連続最下位。負けから得る財産もあるが、白星から学ぶことも、それ以上にある。今回のフレッシュトーナメントで成功体験を持ち帰り、さらに頭脳を活性化、レベルアップさせていく。

写真=田中慎一郎
 
   

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