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開催国・日本がメダル10個を獲得したパラバドミントン世界選手権。東京パラからつなげるムーブメント

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なお里見は続く山崎悠麻とのダブルスでトルコとベルギーの選手のペアに快勝。単複2冠に輝き、表彰台ではとびきりの笑顔を見せた。

シングルス2連覇の里見。東京パラリンピックに続き、単複2冠を達成した

女子ダブルス(WH1-WH2)は予選から攻撃的なローテーションに挑戦する姿勢を見せて相手を惑わせた。準決勝の韓国ペアとの対戦では、1ゲームを先取した後、WH1の里見が集中的に狙われて苦しい展開に。珍しく「気持ちがぐっと落ちた」と明かした。

「失敗しても挑戦することはプラスになる」。連係ミスも笑顔で声を掛け合い、勝ち上がった“ゆまさり”ペア

そんなときに力になったのが観客席の「ゆまさり」コール。里見にとって、すぐ隣の山崎からの掛け声と応援の声はそのまま前を向く原動力になった。
「ひとりで立て直すことは難しかった。応援の声が心強かった」と里見。ホームアドバンテージを活かして勝ち進んだ。

ペアの山崎は、大会中に右肩を痛めてシングルスは不本意なベスト4に終わったが、ダブルスでは気持ちを切り替え世界選手権で自身初となる金メダル獲得。「観客席がにぎやかで、本当に楽しかった。(本来であれば)東京パラでこの応援がもらえたと思うと残念だと感じるくらい、ありがたかった」と応援に感謝した。

女子ダブルス(WH1-WH2)準決勝の後、里見は観客席に大きく手を振った

また、女子シングルス(SL4)の藤野遼は、東京パラリンピック5位の悔しさを胸に今大会に臨んだ。決勝でノルウェー選手に1―2で敗れたが「やりきった」と清々しい表情を見せ、強化してきたフットワークに自信をつけた。

最終合宿で車いすの梶原との試合を戦い抜き、今大会に自信を持って挑んだという藤野

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東京パラリンピックに出場していない選手も躍動した。男子シングルス(WH1)では、初出場の西村啓汰が世界ランキング2位の長身のドイツ選手を退け、ベスト4入り。2013年の優勝以来、ファイナルから遠ざかっていた女子シングルス(SU5)の豊田まみ子は準優勝し、カムバックを印象付けた。

「気持ちの面で以前より安定している。今の自信を来年のパリレースに活かして悔いなく戦いたい」と豊田

今大会を盛り上げた大学生たちの存在も忘れてはならない。大会を通して複数の大学の応援団とチアリーダーが入れ替わり客席に入り、来場者がハリセンで手拍子しやすいように音頭をとった。2019年の東京2020テストイベントで渋谷区が大学応援団の催しを主催する団体に声をかけたのがきっかけで、今大会も実現。週末のメダルマッチで応援を担当した、亜細亜学園体育会應援指導部の牛山菜乃葉主将の「観客の人数に関係なく、盛り上げるのが私たちの役割」という言葉通り、観客は少なくとも会場には一体感が生まれていた。事実、先述した「ゆまさり」コールは日本選手を後押しした。

普段は野球の応援が多いという応援団の学生は、選手名をコールしたり、「せーの」という合図で手拍子しやすい雰囲気づくりを行った

text by Asuka Senaga
photo by X-1

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