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長野久義が巨人に電撃復帰 「レギュラーを十分に狙える」の声が

週刊ベースボールONLINE

天才的な打撃技術



今季は自己最少の58試合出場に終わった長野

 電撃復帰だ。広島・長野久義が巨人に無償トレードで復帰することが両球団から11月2日に発表された。

 長野は2度の入団拒否を経て、巨人にドラフト1位で入団した経緯がある。丸佳浩のFA移籍による人的補償で広島に移籍したのが、2018年オフ。4年間在籍したが、今季はプロ入り最少の58試合出場と若手の台頭で出場機会を減らしていた。今回の古巣復帰について、広島の鈴木清明球団本部長が説明している。長野の今後の野球人生を考えたとき、巨人に戻る形が一番良いと考えたことを明かした。

 巨人では入団1年目から主力打者として活躍し、2年目の11年に打率.316で首位打者、12年に最多安打(173)のタイトルを獲得。直球に強く、広角にはじき返す天才的な打撃技術は目を見張るものがあった。18年オフに、リーグ3連覇中の広島に移籍した際も主力打者として期待された。


巨人では2年目に首位打者を獲得するなど活躍

 野球評論家の伊原春樹氏は19年2月に週刊ベースボールのコラムで、こうつづっている。

「私は2007年から4年間、巨人ヘッドコーチを務めたが、長野とは彼が1年目の10年のみ一緒のユニフォームを着た。阿部慎之助がユーモアを交えて『俺が見てきた後輩の中で一番、練習をしなかったけど、一番、天才型だった』と長野を評したそうだが、まったくやらないということではない。やるべきことはしっかりとやる選手だ。2年目で首位打者も獲得したことが示すとおり、バッティングセンスは抜群。それに勝負強さがあり、意外性もある。非常に頼りになる選手であることは間違いない。長野はまだ脚力もまったく衰えていない。下半身が厳しくなると、プレー面に大いに支障が出るが、そんな心配はないからまだまだ主軸としてしっかり働いてくれるだろう。昨年、39本塁打を放った丸佳浩と同じくらいの成績を残すのは難しいかもしれないが、レギュラーとして一定の成績を挙げるのは間違いない」

 勝負強い打撃は健在だったが、満足いく数字は残せなかった。移籍初年度の19年は72試合出場で打率.250、5本塁打、20打点。得意の夏場で調子を上げたが、常時スタメン出場ではなく状態を上げるのに苦心したかもしれない。20年は95試合出場で打率.285、10本塁打、42打点。この数字が広島でキャリアハイとなった。

精神的支柱としての期待も


 今年12月で38歳を迎える。現役生活は終盤に差し掛かっているが、古巣に復帰する長野が目指すのは外野のレギュラーだ。

「中堅・丸佳浩は確定で、来季も契約延長が濃厚なウォーカー、ポランコが両翼を守る形がベースになるが、ウォーカー、ポランコは来日2年目で相手バッテリーの攻め方も変わってくる。その中で経験豊富な長野が控えているのが頼もしい。外野はどのポジションもこなせるし、代打ではなく、スタメンで出場して調子を上げていくタイプです。巨人に戻ってくることで心機一転、身も引き締まるでしょう。打撃技術は錆びついていない。レギュラーを十分に狙えると思いますし、もう一花咲かせてほしいですね」(スポーツ紙記者)

 広島ではファームに降格しても若手に混じって汗を流し、決して弱音や愚痴を吐かなかった。温厚で周囲を気遣うナイスガイは広島ナインから慕われていた。巨人に復帰後も精神的支柱として球団の期待は大きい。長野が願う巨人と広島の優勝争いを来季は実現できるか。

写真=BBM
 
   

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