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メジャー挑戦報道の吉田正尚 日本球界屈指の強打者に「厳しい現実」が

週刊ベースボールONLINE

コンタクト能力が高い打撃



オリックスの日本一に貢献した吉田正

 26年ぶりの日本一に大きく貢献したオリックス・吉田正尚がポスティングシステムによるメジャー・リーグ挑戦を希望していることが報じられた。打線の中軸として必要不可欠な選手だけに球団が容認するか注目される。

 吉田正の魅力はコンタクト能力が高い打撃だ。2020年に打率.350、14本塁打、64打点で首位打者を獲得し、昨季も打率.339、21本塁打、72打点で2年連続首位打者に。今季は打撃タイトルを逃したが、打率.335、21本塁打、88打点の好成績を残した。身長173センチと体格に恵まれているわけではないが、力強いスイングでヒットゾーンに飛ばす。三振が少なく、選球眼が優れているため出塁率も高い。NPBの中で最も抑えにくい打者の1人であることに異論はないだろう。

 メジャー・リーグへのあこがれは少年時代から抱いていた。オリックスに入団した際、背番号34を希望したのはブライス・ハーパー(フィリーズ)がナショナルズでつけていた番号だったから。NPBで結果を残し、最高峰の舞台でプレーしたい思いはさらに強くなったに違いない。

 一方で、メジャーに挑戦する日本人野手は成功例が少ない。秋山翔吾(広島)は西武時代の15年に216安打でNPB歴代最多記録を樹立。シーズン最多安打を4度、首位打者を1度獲得し、19年オフに西武から海外FA権を行使してレッズに移籍した。安打製造機として期待されたが外野でレギュラーをつかめず、今年はメジャー40人枠から外れて4月に退団。5月上旬にマイナー契約でパドレスに入団したがメジャー昇格は叶わず、6月16日に自由契約に。メジャー通算142試合出場で打率.224、0本塁打、21打点と結果を残せなかった。


メジャーで結果の出ていない筒香

 日本球界を代表する長距離砲として活躍した筒香嘉智も、メジャーの高い壁に試行錯誤を繰り返している。19年オフにポスティングシステムでDeNAからレイズに移籍したが、20、21年と打率2割を切り、同年5月上旬に事実上の戦力外通告を受けてドジャース、パイレーツを渡り歩く。今季は打率.177、2本塁打、15打点と精彩を欠き、8月に自由契約に。ブルージェイズ傘下バッファローでプレーし、メジャー昇格を目指したが叶わなかった。

 昨オフに広島からカブスにポスティングシステムで移籍した鈴木誠也は今季111試合出場で打率.262、14本塁打、46打点。日本での輝かしい実績を考えると物足りなさが残るが、1年間メジャーでプレーしたことで収穫と課題が明確になっただろう。

NPBで30本塁打超えはなし


 ミート能力と長打力を併せ持つ吉田正は鈴木に打撃のスタイルが近い。ただ、メジャーを取材するスポーツ紙記者は、ある懸念を口にする。

「吉田正は日本球界を代表する強打者ですが、NPBで30本塁打を1度もクリアしていない。メジャーだと20本塁打に届かないと思います。外野の守備力と走塁もメジャーでは平均以下になってしまうので、各球団がどう評価するか。鈴木の場合は打撃不振でも守備能力が高いので、首脳陣も我慢してスタメンで使い続けられる。吉田正の場合は打撃で結果を出さないとレギュラーをつかめない。難しい挑戦にはなると思います」

 来年は海の向こうでプレーする夢が叶うか。今後の動向が注目される。

写真=BBM
 
   

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