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なぜ不動産会社は希望以外の物件も見せてくる?内見時に心得ておきたいポイントとは

教えて!gooウォッチ

売買物件探しで不動産会社を訪ねると、あらかじめ具体的な物件を伝えているのにも関わらず、違う物件を提示されることがある。探している側としては、早く目当ての物件を確認したいところ……。「教えて!goo」にも「疑問です。 なぜ不動産屋は『その物件で内見をしたい』と言っているのにわざわざ他の物件も見せようとするのでしょうか?」という投稿があった。そこで、らくだ不動産の執行役員を務める不動産エージェントの山本直彌さんに、その理由を聞いてみた。

■不動産会社が他の物件を勧める3つの理由

山本さんによると、不動産会社が希望以外の物件を勧める理由は、大きく3つに分かれるという。

「1つ目は、その営業マンや不動産会社が『より報酬の高い物件で成約を目指している』からという理由です。不動産会社が得られる報酬は原則、仲介手数料(法定上限:成約価格の3%+6万円)のみです。取引における業務量は『買主さんのみを担当した場合』『売主さんのみを担当した場合』『買主さん・売主さんの両方を担当した場合』、いずれであってもそれほど変わりません。ですので、買主さん・売主さんの両方から仲介手数料をもらえる自社担当物件へ誘導したいのでしょう」(山本さん)

不動産会社の利益効率のためだという。

「2つ目の理由は『他に条件面で劣る物件を見せて演出する』というもの。不動産会社側が契約させたい物件に劣る物件を見せることでその物件を輝かせて、購入希望に持っていくための不動産会社側の演出です」(山本さん)

このような演出に惑わされないよう適切に判断したい。

「そして3つ目の理由は『内見したい物件が他の方で成約する可能性がある』からでしょう。その物件での縁がなかった場合でも関係性を築くため、他物件の内見を誘導しているパターンとなります」(山本さん)

目当ての物件を超えるものが紹介されることを願いたい……。


■物件選びへの臨み方

不動産会社側もさまざまな思惑や意図を抱えて物件を紹介することが分かった。では、サービス利用者としてはどのように物件選びに臨めばよいのだろう。

「間取り図やネット上に掲載されている平面的な情報よりも、実際に現地を見ることで、思わぬことに気づくことが珍しくありません。たとえば駅までの距離は不動産表記上、徒歩80mを1分換算としていますが、坂の有無や信号の数によって体感する距離は変わることもあります。文字情報だけでは現地の治安も分からないため、実際に駅まで歩いたりすることも大事です」(山本さん)

仮に内見した物件と縁がなかった場合でも、その後の物件探しに活かせそうだ。


■よい不動産会社の見分け方とは

興味がない物件を勧められるとつい構えてしまうもの。しかし物件探しの際、心強い味方となるのはやはり不動産会社だろう。では、どのように不動産会社と付き合っていくべきなのだろうか。

「自身では発見できないリスクに関するアドバイスは受けておきましょう。たとえばマンションの場合、管理組合の財政状況や個別ルールの有無、修繕履歴や今後の修繕に関する長期修繕計画の内容などがあります」(山本さん)

数々の事案を見てきた業者ならではの情報も仕入れたい。では戸建はどうだろう。

「戸建の場合には建物のメンテナンス履歴、過去に雨漏りやシロアリの被害、建物の傾きがあったか、土地の権利関係に関する近隣住民との取り決めなど。これらの事項を確認しておくことは、不動産を選ぶ際の重要な判断材料となります」(山本さん)

最後に、実際に内見する際に知っておきたい「よい営業マンの見極め方」を教えてもらった。

「よい営業マンほど、物件に潜むリスクをきちんと分かりやすく伝えた上で、メリットも伝えます。よくない不動産営業マンは、損得勘定を優先し、その人自身が成約したい物件に誘導する傾向にあります。そのため『希望を聞いてくれない』、『希望を伝えたのにきちんと対応してくれない』場合は注意しましょう」(山本さん)

不動産に関わらず、業者に相みつをとるのが大事というが、複数の会社と接するのもよいかもしれない。

不動産購入は人生の中でも、何回もない大きな買い物だ。そのような作業の一端を担う不動産会社の知識や経験といった部分はもちろん大事な要素だろう。しかし、それよりも「信頼できるパートナー」としてコミュニケーションがしっかり取れ、こちらの要望を理解し行動してくれるかを見極めることが大切のようだ。

●専門家プロフィール:山本 直彌
マンション・ビル管理、不動産仲介の経験を経て、マンション管理コンサルタントの業務に従事。これまでに50棟を超えるマンション管理フロント業務、500件以上の不動産仲介を経験。2020年4月に株式会社さくら事務所へ参画し、現在、コンサルティング事業部長、また、グループ会社である、らくだ不動産株式会社の執行役員・不動産エージェントとしても活動している。

画像提供: ピクスタ

教えて!goo スタッフ(Oshiete Staff)

 
   

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